LLMO対策を外注するか決めるとき、最初に見るのは会社の一覧ではありません。自社にいまAI経由の流入が何件あるかです。

この記事では、LLMO対策を提供している10社の公式サービスページを2026年9月24日に全部読み、料金・契約条件・成果の測り方を原文のまま集計しました。そのうえで、運営している2つのサイトのGA4を60日ぶん出し、発注額を自社の流入で割るとどうなるかまで計算しています。

「どこがおすすめか」の順位はつけません。同じ領域で仕事をしている以上、順位をつければ公平になりません。代わりに、公式ページで検証できることと、聞かないと分からないことを分けて置きます。

結論:会社を比べる前に、自社のAI経由流入を出す

やることは3つです。

  1. 自社のAI経由セッション数を出す(GA4のチャネル「AI アシスタント」。手順は後述)
  2. 検討している月額をその数字で割る(1セッションあたり、問い合わせ1件あたりがいくらになるか)
  3. その割り算が合わないなら、外注ではなく母数を増やす順番を先に決める

この順番を勧める理由は、実測にあります。PENGIN本体サイトの60日実測で、AI経由は全セッションの0.88%(213 / 24,212)でした。月に換算すると106.5セッションです。公式ページに月額を明記していた6社の下限は中央値で30万円なので、1セッションあたり2,817円になります。

発注額を自社の数字で割る計算フロー。月額30万円を、AI経由の月間セッション数106.5で割ると1セッションあたり2,817円。同じ月額をAI経由でフォームクリックが起きた月間3.5件で割ると1件あたり85,714円。いまの母数のままならという仮定の額で、母数を何倍にすれば見合うかを先に決める

ただしこの数字には続きがあります。同じ60日で、問い合わせフォームのクリックが起きたセッションの割合は、AI経由が3.29%(7/213)、検索経由が0.39%(50/12,898)でした。母数は小さいのに、1セッションあたりの動き方は約8.5倍ちがいます。

つまり「AI経由は少ないから対策しない」でも「AI経由は濃いから今すぐ発注する」でもありません。自社の母数と、その母数で割った単価を先に出す。判断はそのあとです。

割り算が合わなかったときの選択肢も先に書いておきます。 「だから発注しない」の1つではありません。

出た結果 取れる手
1セッション単価が許容範囲に収まっている 発注してよい。契約期間と判定指標を決めて進める
単価が高すぎるが、問い合わせ1件あたりでは合う 契約するが、判定を件数で置く。セッション数の増加をKPIにしない
どちらも合わない 調査だけの単発契約で現在地を出し、伸びしろを見てから継続を決める。金額つきの単発プランを公開していたのは3社(ミツエーリンクス 50万円〜/プリンシプル スポット80万円/アドカル LLMO診断 200,000円)。PLAN-Bの「90万円〜/式」は「(※初月)」の注記があり継続契約の初月なので、ここには数えていない
そもそも母数が0に近い 外注より先に、引用される中身(一次情報)を1本作る。 これは外注先には作れない

この最後の行に当てはまるサイトが多くあります。 AI経由が月に数セッションしかないサイトは、施策以前に引用される材料を持っていません。ここで月30万円の契約をしても、最初の3か月は材料づくりの待ち時間になります。

分子が7件しかないので、この約8.5倍という比率の幅は大きく取ってください。断定できる数ではありません。

LLMO対策会社は何をしてくれるのか

10社の公式サービスページに書かれている支援内容を並べると、構成はほぼ共通していました。

段階 各社の公式ページに書かれている作業
1. 調査 対象プロンプト(AIに投げる質問)の設計、自社と競合の言及状況・引用状況の調査、参照元URLの特定
2. 分析 課題の抽出、競合との差分分析、優先度の整理、ロードマップ作成
3. 実装 構造化データ(JSON-LD)の実装、FAQ拡充、セマンティックHTML、サイト改修
4. 外部 第三者メディアでの言及獲得、デジタルPR、比較サイト掲載、被リンク
5. 計測 月次レポート、定例ミーティング、言及率・引用率の定点観測

分かれるのは3の実装をどこまでやるかです。10社すべてが公式ページで触れていました。ただし「基本料金に含む」「オプション」「別途相談」と扱いが分かれます。

  • 株式会社LANYは「施策の要件定義・ディレクション・効果検証はコンサルティング範囲に含まれます。コンテンツ制作やサイト改修などの実装は、貴社・制作会社にご対応いただくほか、LANYの実行支援サービスでも対応可能です」
  • 株式会社ミツエーリンクスは基本メニューを調査・設計・立案・レポーティングとし、「構造化データ・サイト改修の実装(Web制作部門と連携)」をオプションに置いています
  • オルグロー株式会社(ホワイトリンク)は「LLMOコンサルティング + 実装」を別プランにして、実装側を「要見積り」としています
  • テクロ株式会社は「基本プランは戦略設計やコンサルティングのみを実施したい企業様向けです」と明記し、記事制作・外部リンク獲得をオプションに分けています

「LLMO対策を頼む」と言ったときに、手を動かす範囲が会社ごとに違います。 見積もりを比べる前に、自社が調査だけ欲しいのか実装まで欲しいのかを決めておかないと、金額の比較が成立しません。

対応しているAIの範囲も会社ごとに違う

もう1つ、公式ページに書いてあるのに見落としやすいのがどのAIを調査対象にするかです。10社の公式ページ本文でAIの名前を数えると、こうなりました。

AIの名前 本文に出てくる社数(10社中)
ChatGPT 10
Gemini 10
GoogleのAI Overviews / AIモード 8
Perplexity 5
Claude 3
Bing 3
Copilot 1
Grok 0

ページ本文にその名前が出てくるかどうかで数えています。調査対象として明記しているとは限らず、市場解説の文中に出てくるだけの例もあります。対象AIの範囲は見積もりのときに確認してください。

ChatGPTとGeminiは10社すべてに出てきます。分かれるのはその先です。 書き方も幅があります。

  • 株式会社PLAN-B「ChatGPT (OpenAI)、Gemini (Google)、Perplexity、Claude、Bing Chatなど、主要な対話型AIおよび検索連動型AIに対応可能です」
  • 株式会社プリンシプル「実際にChatGPT・Geminiに投げ、必要に応じてClaude・Perplexity等にも対象を拡張して多面的に観測します」
  • 株式会社Speee「ChatGPT、Gemini、AIモードに対応しています」
  • 株式会社ミツエーリンクス「構造と内容を整え、ChatGPTやPerplexityなどの回答に自社が引用・言及されやすい状態をつくります」
  • オルグロー株式会社「ChatGPT・Gemini・AIによる概要での表示状況を確認し」
  • テクロ株式会社「AI Overview(AIO)やChatGPT、Geminiといった主要な生成AIに対して、ターゲット層が入力し得る様々なプロンプト(質問)を投げかけ」

PerplexityやClaudeまで見る会社と、GoogleのAI Overviews・AIモードを主対象にする会社では、出てくるレポートの中身が違います。

自社の見込み客がどのAIを使っているかは、GA4のAI Assistantチャネルを参照元で分解すると分かります。そこに出ていないAIを手厚く調査してもらっても、流入にはつながりません。 逆に、GoogleのAI Overviews経由はGA4のAI Assistantには入らない(後述)ので、参照元だけを見て「うちはChatGPTだけ」と決めつけるのも早いです。

対策そのものの中身(構造化データ、FAQ、一次情報の作り方)はLLMO対策の手順と効果の測り方に分けて書いています。この記事は発注の話に絞ります。

LLMO対策の費用相場|公式ページに金額を出していた7社の実額

まとめ記事から金額を写していません。 各社の公式ドメインのサービスページを取得し、本文に書かれている金額だけを載せます。これは前に他社まとめ記事の数字を使って、公式を取り直したら2社で金額が違い1社は記載自体が無かった、という失敗をしたためです。

公式ページに月額を明記していた6社の下限。プリンシプルのLLMOライトモニタリングが15万円、アドカルのLLMOコンサルティングが20万円、ナイルのLLMO単体が30万円、オルグローの6か月プランが30万円、テクロの基本プランが40万円、PLAN-Bの2ヶ月目以降が70万円。中央値は30万円。同じプランを比べたものではなく、初期費用・実装の有無・SEOを含むかは各社で異なる

会社 公式ページに書かれていた金額 区分
株式会社プリンシプル LLMOライトモニタリング 初期30万円・月額15万円/LLMOスポットコンサルティング 80万円/LLMO伴走コンサルティング 初期80万円・月額30万円/SEO+LLMOセット 初期280万円・月額100万円 月額+初期
株式会社アドカル LLMO診断 200,000円/LLMOコンサルティング 200,000〜円/月 月額+スポット
ナイル株式会社 LLMOコンサルティング 30万円〜/月/LLMO+SEOコンサルティング 60万円〜/月 月額
オルグロー株式会社(ホワイトリンク) 3か月プラン 月額40万円〜/6か月プラン 月額30万円〜 月額
テクロ株式会社 基本プラン 40万円/月/オプション 3万円〜/月/モデルプラン合計 820,000円 月額+オプション
株式会社PLAN-B 90万円〜/式(※初月)/70万円〜/月(※2ヶ月目以降)/コンテンツライティング 8万円/記事〜 初月+月額
株式会社ミツエーリンクス 50万円〜(AI対策状況調査、現状分析、対策テーマ・改修領域の設計、各種施策立案) 一式
株式会社LANY 記載なし(「分析スコープ…によって個別にお見積もり」) —
株式会社Speee 記載なし(プラン名のみ) —
サクラサクマーケティング株式会社 記載なし(「毎月5社限定で LLMOの無料診断」) —

読むときの注意が3つあります。

  1. ミツエーリンクスの「50万円〜」は月額ではありません。 原文は「AI対策状況調査、現状分析、対策テーマ・改修領域の設計、各種施策立案で50万円~となります」で、一式の価格です
  2. PLAN-Bの2つの金額は別の段階です。 「90万円〜/式」に「(※初月)」、「70万円〜/月」に「(※2ヶ月目以降)」という注記が付いています
  3. プリンシプルの月額15万円には初期30万円が別にかかります。 月額だけを横並びにすると初期費用が消えます

月額を明記していたのは6社で、下限は15万円・20万円・30万円・30万円・40万円・70万円。中央値は30万円です。ここに初期費用、実装の有無、SEOを含むかどうかが乗るので、同じものを比べた数字ではありません。

月額ではなく総額で見る

月額だけを横に並べると、初期費用が消えます。公式ページに初期費用と月額の両方を出していた会社で、6か月契約と仮定したときの総額を並べ直すと順番が変わります。

プラン(公式ページの記載) 初期 月額 6か月の総額(試算)
プリンシプル LLMOライトモニタリング 30万円 15万円 120万円
アドカル LLMOコンサルティング 記載なし 20万円〜 120万円〜
オルグロー 6か月プラン 記載なし 30万円〜 180万円〜
ナイル LLMOコンサルティング 記載なし 30万円〜 180万円〜
テクロ 基本プラン 記載なし 40万円 240万円
プリンシプル LLMO伴走コンサルティング 80万円 30万円 260万円
PLAN-B(初月+2ヶ月目以降) 90万円〜/式 70万円〜 440万円〜
プリンシプル SEO+LLMOセット 280万円 100万円 880万円

この総額は「6か月続けたら」という当方の試算です。各社が6か月の総額として提示している金額ではありません。初期費用が「記載なし」の会社は、初期費用が無いという意味ではなく、公式ページに書かれていないという意味です。

プリンシプルのライトモニタリングは月額15万円ですが初期30万円が別なので、6か月なら月額20万円の会社と同じ総額になります。月額の安さで選ぶと、初期費用が乗る会社を過小評価します。

そして前述のとおり最低契約期間を公式に書いているのは1社だけなので、この「6か月」という前提自体が、ほとんどの会社では問い合わせないと確定しません。総額を出すには、月額・初期費用・契約月数・税の4つが要ります。公式ページだけで4つとも埋まる会社は、10社の中にありませんでした。

同じ月額でも、含まれる作業が違う

金額の横に置きたいのは「その月額で誰が手を動かすか」です。10社とも公式ページに書いています。

会社 実装(記事制作・サイト改修)の扱い(公式ページの記載)
株式会社LANY 「施策の要件定義・ディレクション・効果検証はコンサルティング範囲に含まれます。コンテンツ制作やサイト改修などの実装は、貴社・制作会社にご対応いただく」=別
株式会社ミツエーリンクス 基本メニューは調査・設計・立案・レポーティング。「構造化データ・サイト改修の実装(Web制作部門と連携)」「GEO / LLMOを意識したコンテンツ制作(設計・原稿・実装)」はオプション
テクロ株式会社 「基本プランは戦略設計やコンサルティングのみを実施したい企業様向けです」。記事制作・外部リンク獲得はオプション(3万円〜/月)
オルグロー株式会社 「LLMOコンサルティング + 実装」を別プラン(要見積り)として用意
株式会社プリンシプル コンテンツ制作は追加オプション(8万円~/1本)、アクセスログ分析も別(30万円~)
株式会社PLAN-B コンテンツライティングを別項目(8万円/記事〜)として価格表に明記
株式会社Speee 「実際のコンテンツ制作や実装作業についても、貴社の社内リソースや体制に合わせて最適な進め方をご提案し」=要相談
株式会社アドカル 「必要に応じて記事構成の設計、既存ページの改善提案、FAQ追加、サービスページの訴求整理など、実行フェーズも支援」=範囲を調整
ナイル株式会社 「LLMOコンサルティング+SEOコンサルティング」に含まれるサービスとして「施策の実装支援」。支援のながれにも「ページ改善やコンテンツ改善の実施」「必要なコンテンツの制作」=セットプランに含む
サクラサクマーケティング株式会社 FAQに「LLMO診断とは別に、具体的なLLMO施策の実行支援もサポートしております」「月額制の継続レポートや施策実装サポートも提供しています」=別途相談(範囲・料金の記載なし)

実装を基本料金に含んでいる会社もあります。 テクロ株式会社は基本プラン(40万円/月)の説明に「戦略設計から テクニカルSEOの実装、KPI設計と データ分析を実施」と書き、基本プランの役務に「テクニカルSEO対策」「CMS実装・更新代行」を挙げています(同じページに「基本プランは戦略設計やコンサルティングのみを実施したい企業様向けです」という記述もあり、公式ページの中で範囲の書き方が揺れています)。ナイル株式会社は「LLMOコンサルティング+SEOコンサルティング」に「施策の実装支援」を含めています。オルグロー株式会社はFAQで「基本的には、月額30万円以外の費用はかかりません。ただし、実装作業の範囲が大きい場合や、複数ブランド・複数サービスを対象にLLMO対策をおこなう場合は、別途費用が発生することがあります」としています。

記事制作を別料金として金額つきで明記していたのは3社です(プリンシプル 8万円~/1本、PLAN-B 8万円/記事〜、テクロ オプション 3万円〜/月)。

つまり実装が入っているかどうかは公式ページだけでは判断しきれず、同じ会社の中でも記述が揺れています。「月額に何が含まれるか」は、金額を比べる前に文書で確認する項目です。月30万円の契約に記事制作が入っておらず、月4本を1本8万円で足すと総額は月額の2倍になります。社内に書ける人がいるかどうかを先に確認してください。

会社の選び方|公式ページで検証できる5つの軸

「実績のある会社を選ぶ」では選べません。LLMO対策という言葉自体が新しく、どの会社も長期の実績を持っていないからです。そこで、公式ページを開いた時点で自分で検証できる軸に絞ります。

軸を決めるにあたって、同じ日に「llmo対策 会社」の上位8本の本文を全件取得し、10の論点で何を扱っているかを判定しました。原文断片を引用できたものだけを「扱っている」と数えています。

llmo対策 会社の上位8本が扱っている論点。2026年9月24日に8本の本文を実取得して判定。成果の計測指標・レポート内容は8本中8本、LLMOとSEOの違いは7本、会社の選び方の基準は6本、各社の具体的な料金は6本、最低契約期間は4本、依頼側が用意するものは4本、発注前の質問リストは4本、自社で実測した数値は2本、GA4やSearch Consoleでの計測手順は0本、成果物の権利帰属・解約後の扱いは0本

選び方の基準そのものは6/8本が書いています。 書かれていないのは、その基準を自分で検証する方法のほうです。以下の5軸は、公式ページの本文だけで判定できるものに絞ってあります。

軸1:AI引用の実績を数字で出しているか

ここから見ます。 自社サイトがAI検索で何件引用されているかを数字で出せない会社は、測っていません。測っていない相手に、測る仕事は頼めません。

公式ページの段階でこれを出している会社はほとんどありませんが、問い合わせの初回で聞けば分かります。

軸2:実装まで含むのか、設計までなのか

前述のとおり、ここが10社で分かれています。株式会社LANYは実装を「貴社・制作会社にご対応いただく」とし、オルグロー株式会社は実装を別プラン(要見積り)にしています。逆にテクロ株式会社は支援の流れ(STEP 2)に「毎月10本程度のSEO記事の企画から構成案の作成、執筆、最終チェック、WordPressへの入稿作業までをテクロがすべて代行します」と書いています。

社内に実装できる人がいないのに設計だけの契約をすると、提案書が積み上がって何も実行されません。

軸3:対応しているAIの範囲

前の表のとおり、ChatGPTとGeminiの先が会社ごとに違います。自社のGA4に出ている参照元と、対象AIが噛み合っているかを見ます。

軸4:成果物が公式に列挙されているか

「成果物」という項目名で一覧化していたのは10社のうち2社でした。

  • 株式会社プリンシプルは工程ごとに「(主な成果物:プロンプトリスト/競合×自社の優先度マトリクス)」「サマリ表+プロンプト単位の詳細レポート」「ギャップ分析表」「施策一覧表/実行ロードマップ/個別施策シート」「月次レポート/四半期レビュー/ダッシュボード」と書いています
  • 株式会社ミツエーリンクスは「主な成果物は、現状調査・施策設計レポートと効果測定レポートです」と書いています

残り8社にも作成物の記述はありますが、支援内容の中に散らばっていて一覧になっていません。 株式会社LANYは初月の作業に「対策ロードマップの作成」「モニタリングダッシュボードの作成」「課題と対策案の洗い出し」、オルグロー株式会社は「改善指示書の作成」「ロードマップの作成」、株式会社PLAN-Bは「LLMO基礎項目調査書」を作成すると書いています。

拾えるが、並んでいないので比較できないという状態です。月額を払って何が納品されるのかは、見積もりの段階で一覧にしてもらってください。

軸5:金額と契約期間を公開しているか

金額が7/10社、契約期間が1/10社。公開していないこと自体は問題ではありません(個別見積もりの合理性はあります)。ただし、公開していない会社を比較する場合は、同じ条件で見積もりを取らないと横並びになりません。 見積もり依頼のときに、対象サイトの規模・対象プロンプト数・実装の有無・契約月数を全社に同じ条件で伝えてください。

公式ページで確認できたこと、できなかったこと

10社ぶんを同じ項目で照合すると、書いてあることと書いていないことがはっきり分かれました。

LLMO対策会社10社の公式サービスページに何が書いてあるか。2026年9月24日確認。成果の測り方は10社中10社、具体的な金額は10社中7社、最低契約期間は10社中1社、税込・税別の表記は10社中0社

項目 記載があった社数
成果の測り方(KPIまたはレポート内容) 10 / 10社
具体的な金額 7 / 10社
最低契約期間 1 / 10社
税込・税別の表記 0 / 10社

最低契約期間を書いていたのはオルグロー株式会社(ホワイトリンク)の1社だけでした。同社は「3か月プラン」「6か月プラン」という形でプラン単位の契約期間を示し、FAQに「3か月契約としているのは、施策の進捗や結果を定期的に確認し、お客さまが継続するかを判断しやすくするためです」と書いています。「最低契約期間」という語そのものは使っていません。

残り9社は、契約期間の下限に相当する記載がありませんでした。期間の記載自体はあるのですが、中身が違います。

  • 株式会社Speee「通常は施策開始から3〜6ヶ月程度で「AIからの言及・引用の増加」といった初期の成果(推奨の獲得)が見え始めます」→ 成果が出るまでの目安
  • 株式会社LANY「通常、ご契約からレポートのご提出まで3週間~4週間程度お時間をいただいております」→ 納期
  • 株式会社PLAN-B「一般的には6〜12ヶ月程度の中長期的なお取り組みを推奨しています」→ 推奨期間
  • テクロ株式会社「1年以上の継続率 93.8%」→ 実績

どれも「何か月契約しなければならないか」を答えていません。 総額は月額×契約月数で決まるので、ここが分からないと総額が出せません。

税込か税別かは10社すべてで記載がありませんでした。 10社の本文全文に対して「税」の文字列を検索し、1件もヒットしないことを確認しています。月30万円が税別なら年間で36万円の差になります。金額を比較する側が「たぶん税別だろう」と補って計算すると、そこで狂います。

上位8本も答えていなかった2つ

前の節で出した上位8本の判定に戻ります。10の論点のうち0本だったのは2つです。

  1. AI経由の流入をGA4やSearch Consoleでどう見るかの具体的な手順(0/8)。GA4という語は5本に出てきますが、すべて「その会社がやってくれること」の説明でした。参照元除外・カスタムチャネルグループ・探索レポート・セグメント・UTMという語は、8本すべてで0ヒットです
  2. 契約後の成果物の権利帰属と解約後の扱い(0/8)。「著作権」「権利帰属」「成果物の所有」「契約終了後」「納品物」が8本すべてで0ヒットでした。「解約」の語は、選定時に解約条件を確認せよという文脈でだけ出てきます

作った記事・構造化データ・レポートが解約後にどうなるかは、19社を並べた記事にも27社を並べた記事にも書かれていません。

実測:AI経由は全体の0.88%。ただしフォームクリック率は検索の約8.5倍だった

ここから自社の数字です。運営している2つのサイトのGA4を、2026年7月25日〜9月23日の60日ぶん取得しました。

PENGIN本体サイトの60日実測。2026年7月25日から9月23日、GA4。セッション数はAI Assistantが213、Organic Searchが12,898で、全チャネル合計24,212のうちAI経由は0.88%。問い合わせフォームのクリックが起きたセッションの割合はAI Assistantが3.29%で7セッション、Organic Searchが0.39%で50セッション。母数は0.88%だが割合は約8.5倍。分子が7件なので幅は大きい

PENGIN本体サイト(pengi-n.co.jp)

チャネル セッション エンゲージ フォームクリックが起きたセッション その割合
AI Assistant 213 117 7 3.29%
Organic Search 12,898 6,384 50 0.39%
全チャネル合計 24,212 — — —

AI経由は全体の0.88%です。ところが、そのセッションから問い合わせフォームのクリックが起きた割合は検索経由の約8.5倍でした。

ただし、送信まで到達したイベントで見ると話が変わります。 本体サイトには送信系のイベントが4種類あり、内訳はこうでした。

送信系イベント AI経由(213セッション中) 検索経由(12,898セッション中)
cv_contact 4 19
cv_contact_sales 0 32
cv_contact_recruit 2 7
cv_contact_interview 0 1

cv_contact だけを取り出すと差は12倍以上に見えますが、営業問い合わせ(cv_contact_sales)は検索経由に32件あってAI経由は0件です。4種を単純合計すると AI経由6件(2.82%)・検索経由59件(0.46%)で約6.2倍になり、cv_contact 単独で見たときより差は縮みます(1セッションが2種を発火する可能性があるため、この合計は上振れします)。

イベントを1つ選ぶだけで倍率が変わるので、この手の比較は内訳ごと出さないと意味がありません。

これを「AI経由は濃い」と読み切るのは早いです。 分子が7件と4件しかありません。1件ずれるだけで比率が大きく動きます。ここで言えるのは、母数が小さいことと、1セッションの重みが違いそうなことの両方までです。

エンゲージセッションの割合でも差は出ていますが、こちらは小さい差です。AI経由が117/213で54.9%、検索経由が6,384/12,898で49.5%。5.4ポイント差なので、ここだけを根拠に「AI経由は熱心な読者」とは言えません。 差がはっきり出たのはフォームクリックのほうです。

なぜ差が出るのかは、この数字だけでは分かりません。AIが回答の中で会社を推奨してから遷移させるので、来た時点で検討が進んでいる、という説明は成り立ちます。ただしこれは仮説で、7件で検証できるものではありません。 記事としては「そう見える」までにしておきます。

比率の上昇には、検索の減少とAIの増加が混ざっている

月ごとに並べると、もう1つ分かります。

検索とAI経由の月次推移。PENGIN本体のGA4。2026年6月は検索9,599でAI35、AI比率0.36%。7月は検索8,786でAI94、1.06%。8月は検索6,448でAI88、1.35%。9月は検索4,776でAI92、1.89%。9月は9月23日までの集計。1日あたりに直すと検索は320から283、208、207.7でAIは1.2から3.0、2.8、4.0

月 検索 AI AI比率(検索+AIに対する割合) 検索(1日あたり) AI(1日あたり)
2026年6月 9,599 35 0.36% 320.0 1.2
2026年7月 8,786 94 1.06% 283.4 3.0
2026年8月 6,448 88 1.35% 208.0 2.8
2026年9月(23日まで) 4,776 92 1.89% 207.7 4.0

比率の列は「検索+AI」を分母にしています。前節の 0.88% は全チャネル(24,212セッション)を分母にした値なので、同じ期間でも数字が違います。分母を混ぜないでください。

月の合計だけを見ると読み間違えます。 9月は23日分しかないので、月合計の 4,776 と 92 はどちらも過小に出ます。1日あたりに直すと見え方が変わります。

  • 検索は6月から8月に320→208(−35%)まで落ち、8月と9月はほぼ同じ(208.0→207.7)。「半分になった」は言い過ぎで、下げ止まっています
  • AIは1.2→3.0→2.8→4.0で、6月比では3.4倍。8月から9月は+41%。「横ばい」ではありません

つまりこの期間は、検索が落ちてAI比率が上がった局面(6〜8月)と、検索が下げ止まってAIが伸びた局面(8〜9月)の2つが混ざっています。

「AI経由の比率が伸びている」というグラフは、分子が増えても分母が減っても同じ形になります。 自社で同じ図を作るときは、実数と1日あたりの両方を並べてください。月合計のまま、まだ終わっていない月と比べると読み違えます。

書いている側の数字も出しておきます

このメディア(AIディア)は、この記事を出す直前で公開記事が106本あり、llms.txtを手で設計し、robots.txtで5種のAIクローラー(GPTBot・ClaudeBot・PerplexityBot・Google-Extended・OAI-SearchBot)を明示的に許可しています。それで60日のAI経由は14セッションでした。 1日あたり0.23セッションです。

サイト 60日のAI経由セッション 全セッション AI比率
PENGIN本体 213 24,212 0.88%
AIディア(公開記事106本) 14 433 3.23%

比率だけ見るとAIディアのほうが高く出ますが、母数が433なので比率に意味がありません。 LLMOの記事を書いている当メディア自身が、AI経由で1日0.23セッションです。この数字を隠して「AI検索の時代です」とは書けません。

発注額を自社の数字で割る

必要なのは4つの数字だけです。GA4から取れます。

  1. AI経由のセッション数(直近60日)
  2. 全チャネルのセッション数(直近60日)
  3. AI経由で問い合わせ系のイベントが起きたセッション数(直近60日)
  4. 検討している月額

本体サイトの数字で計算するとこうなります。

計算 式 結果
AI経由の月間セッション 213 ÷ 60日 × 30日 106.5
1セッションあたりの単価 300,000円 ÷ 106.5 2,817円
AI経由の月間フォームクリック 7 ÷ 60日 × 30日 3.5件
1件あたりの単価 300,000円 ÷ 3.5 85,714円

この額は「いまの母数のままなら」という仮定の値です。 対策をすれば母数は動くので、そのまま将来の単価にはなりません。ただし出発点としてこの額を知らずに契約すると、何倍にすれば見合うのかを決められません。

問い合わせ1件あたり85,714円が高いか安いかは、商材によって変わります。受注単価が数百万円なら合います。数万円なら合いません。その判断を、会社を比べる前にやってください。

計算用のシートを配布しています。数式は入れていません(表計算ソフトごとに壊れるため)。入力欄は8つ(GA4から6つ、検討中の条件から2つ)で、それをどう割るかの式を各行に書いてあるので、自分の環境で計算してください。後半はそのまま会社へ聞く質問リストになっています。

LLMO発注判断シートをダウンロード(CSV・31項目)

記入例として、上のPENGIN本体の実測値をそのまま入れてあります。自分の数字に置き換えて使ってください。

AI経由の流入をGA4で見る手順

上位8本が0本だった部分です。ここを飛ばすと、上の割り算の分母が出ません。

AI経由の流入を見る3つの経路。上位8本は0本。経路1はGA4の既定チャネルAI Assistantで、chatgpt.comなどの参照元。GoogleのAI OverviewsとAIモードは含まれない。経路2はSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで、AI OverviewsとAIモードの表示・クリック。2026年8月31日に全世界展開。経路3はサーバーログのAIクローラーで、GPTBotやClaudeBotなどの来訪。流入ではなく取得の記録。1と2は別物で片方だけ見ると取りこぼす

経路1:GA4の既定チャネル「AI アシスタント」

GA4の探索レポートでディメンションに「セッションのデフォルト チャネル グループ」を置き、「AI アシスタント」の行を見ます。自分でカスタムチャネルを組む必要はありません。

ただし、ここに含まれない流入があります。 Googleの公式ヘルプにはこう書かれています。

AI アシスタントは、ChatGPT、Gemini、Deepseek、Copilot、Grok などのソースからユーザーがサイトにアクセスする際のチャネルです。Google の AI による概要と AI モード は除外されます。 (アナリティクス ヘルプ「デフォルト チャネル グループ」・2026年9月24日確認)

GoogleのAI Overviews(AIによる概要)とAIモード経由の訪問は、このチャネルに入りません。 参照元にchatgpt.comやperplexity.aiを並べる設定を紹介している記事もありますが、その設定でもAI Overviews経由は拾えません。GoogleのAI機能からの遷移は、通常の検索と同じ扱いでOrganic Searchに入ります。

経路2:Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポート

AI Overviews・AIモード側は、Search Console側で見ます。2026年8月31日に全世界へ展開されたレポートで、表示回数とクリック数が出ます。

経路1と経路2は別のものを数えています。 片方だけ見て「AI経由は少ない」「多い」と判断すると、もう片方をまるごと落とします。

2つを足して1つの数字にしないでください。 経路1はセッション(サイトに来た回数)、経路2は表示回数とクリック数で、単位が違います。足すと意味のない数になります。実務では別々に並べて、両方が動いているかを見るのが正解です。片方だけ動いているなら、その理由(AI OverviewsだけでChatGPTでは引用されていない、など)が次の施策になります。

経路3:サーバーログのAIクローラー

GPTBotやClaudeBotなどのユーザーエージェントが、どのページを何回取りに来たかを見ます。これは流入ではなく取得の記録です。 クローラーが来ているのに引用されていないのか、そもそも来ていないのかを切り分けるときに使います。

3つとも見ないと、施策のどこで止まっているかが分かりません。設定の細かい手順はLLMO対策の手順と効果の測り方にまとめています。

成果の測り方|10社が公式に書いているKPI

成果の測り方は10社すべてが公式ページに書いていました。 ここは各社とも厚い部分です。挙がっているKPIを整理すると3種類に分かれます。

1. AI回答の中での露出(言及率、引用率、推奨順位、シェア)

  • 株式会社Speee「ChatGPT / Gemini / AI Modeごとの言及率・1位推奨率・平均掲載順位 など」
  • 株式会社PLAN-B「言及シェア」「センチメントスコア」「参照数」
  • オルグロー株式会社「AI回答での言及率」「AI回答での言及シェア率」

2. 語られ方の質(文脈、正確性、ハルシネーション)

  • 株式会社プリンシプル「①言及の有無」「②語られ方の文脈」「③競合の言及・文脈」「④AI回答の参照元URL」「⑤ハルシネーション有無」「⑥回答全体のセンチメント」の6観点

3. 流入と成果(AI経由のセッション数、CV数)

  • 株式会社LANY「LLM経由の流入数やコンバージョン数も継続的にモニタリング」
  • 株式会社Speee「GA4のトラフィックソース分析でAI経由の流入・CV数を把握します」
  • 株式会社プリンシプル「LLM経由のセッション数やコンバージョン数の増加」

注意したいのは、1つ目だけで契約すると事業の成果と切れることです。 これはナイル株式会社が自社の公式ページに書いています。

企業によっては「AIに推薦されること」自体が目的となり、「どのような情報で推薦されるのか」「それが事業成果につながるのか」といった、より重要な要素が抜け落ちてしまうケースがあります。

言及率が上がったが問い合わせは増えなかった、という結果は普通に起こりえます。 上の割り算(1件あたり85,714円)を先に出しておくと、この状態を月次レポートの場で判定できます。

月次レポートで見る3つ

レポートの項目は会社が決めますが、継続するかどうかを決めるのは発注側です。判定に使う項目を3つに絞っておくと、毎月の定例が判断の場になります。

見るもの どこから出るか 動かなかったときの読み方
AI回答での言及率・引用率 各社のツール(AI Visibility Score®、独自の計測ツールなど) ここが動かないなら、施策がまだ届いていない。3か月は待つ前提の指標
AI経由のセッション数 自社のGA4。会社任せにしない 言及率は上がったのにここが動かないなら、引用されても人が来ていない。引用のされ方(文脈)を見る
AI経由で起きた問い合わせ系イベント 自社のGA4 ここまで動いて初めて、冒頭の割り算の分母が変わる

3つを同じ重さで追わないでください。 上から順に遅れて動きます。1か月目に3つ目を見て「効いていない」と判定すると、ほぼ全部の契約が失敗になります。1か月目は1つ目、3か月目に2つ目、6か月目に3つ目という順で見るのが、各社が公式ページに書いている成果発現の期間(3〜6か月、6〜12か月)とも整合します。

2つ目と3つ目は自社のGA4から自分で出せます。 会社の出すレポートと自分の数字を突き合わせられる状態にしておくと、定例の質が変わります。

サクラサクマーケティング株式会社の公式ページには、現状把握の手順として「LLM経由の流入状況、流入が獲得出来ているページ、LLM経由のコンバージョン数など、GA4のデータを連携して現状のAI経由の数値状況を把握します」とあり、注記に「※GA4の共有が必要です」と書かれています。つまり、どの会社に頼んでも結局GA4を渡します。 渡す前に自分で見ておけば、初回の提案が具体的かどうかを判断できます。

LLMO対策とは|SEO・AIO・GEO・AEOとの違い

LLMO対策とは、ChatGPTやGeminiのような大規模言語モデル(LLM)が質問に答えるとき、その回答の中で自社が引用・推奨されるようにする取り組みです。 LLMO は Large Language Model Optimization の略です。

従来の検索は「10本の青いリンクの中で上に出る」ことを狙いました。AI検索は違います。AIが回答文を1つ作り、その中で何社かを名指しします。 そこに入っていなければ、順位という概念が発生する前に終わります。10位に載っているかどうかではなく、回答に名前が出るか出ないかの勝負になります。

このため作業の中身も変わります。10社の公式ページを読むと、繰り返し出てくるのは次の3つでした。

  1. 一次情報を持つこと。どこにでもある説明はAIが既に持っているので、引用する理由がない
  2. 質問と答えの形に整えること。FAQ、見出し、構造化データ(JSON-LD)
  3. 他のサイトで言及されること。AIは複数の情報源を突き合わせるため、自社サイトの記述だけでは足りない

呼び方が複数あります。上位8本のうち7本がこの説明を持っているので、並べます。

語 何の略か 指しているもの
LLMO Large Language Model Optimization 大規模言語モデルに引用・推奨されるための最適化
AIO AI Optimization ほぼ同義。AI全般に対する最適化
GEO Generative Engine Optimization ほぼ同義。生成エンジン向けの最適化
AEO Answer Engine Optimization ほぼ同義。回答エンジン向けの最適化

中身はほぼ同じで、各社がどの語を選ぶかの違いです。 株式会社Speeeは自社ページで「Speeeではその語義やグローバルでの使用状況などから「AEO」という用語を選択しています」と書いています。

SEOとの関係でいうと、別物ではなく重なりが大きいというのが各社の共通した書き方でした。株式会社プリンシプルは「本サービスでは従来のSEOも実施します」、ナイル株式会社は「LLMOはSEOとの親和性が高いため、基本SEOコンサルティングとセットでのご提供」としています。

発注の観点で意味があるのは1点だけです。SEOをすでに外注しているなら、LLMOを別の会社に出すと調査と実装が二重になります。 ナイルがLLMO単体(月30万円〜)とSEOセット(月60万円〜)を分けているのは、この前提があるからです。違いの詳しい説明はLLMO対策の手順と効果の測り方とAIO対策の実測にあります。

公式ページでは分からない4項目

集計の結果、公式ページを読んでも埋まらない項目がはっきりしました。問い合わせのときにこれを聞きます。

公式ページでは分からない4項目。発注前に会社へ聞く。最低契約期間と途中解約の条件は公式に記載が10社中1社。税込か税別かは10社中0社。制作した記事・構造化データの権利が契約終了後どちらに残るかは上位8本で0本。こちら側で用意するもの(一次データ・画面・実績値)は上位8本で4本

  1. 最低契約期間と、途中解約の条件(公式に記載 1/10社)。総額が決まる変数なので、月額より先に聞きます
  2. 税込か税別か(公式に記載 0/10社)。月30万円なら年36万円の差です
  3. 制作した記事・構造化データ・レポートの権利が、契約終了後どちらに残るか(上位8本 0/8)。誰も書いていない項目です。LLMO対策は自社サイトに手を入れる仕事なので、記事もJSON-LDも自社ドメインに残るのが自然に思えます。ただし制作物の著作権の帰属と、サイト上に残っているかどうかは別の話です。計測ダッシュボードのように会社側のツールで動いているものは、契約が切れれば見られなくなります。「解約後、何が残って何が見られなくなるか」を項目で挙げてもらってください
  4. こちら側で用意するもの(上位8本 4/8。工数を数値で書いたのは1本のみ)

4つ目を補足します。上位8本のうち工数に数字を入れていたのは1本だけで、「情報提供や最終確認を行える担当者の時間を、週に数時間程度は確保しておく必要があります」という記述でした。

実務で負担になるのは一次情報の用意です。 AIに引用されるのは、どこにでもある説明ではなく、その会社しか出せない数字・画面・成果物を持つページです。それを作れるのは社内の人間だけです。ここを外注先が代わりに作ることはできません。「うちは何を出せば良いですか」と初回に聞いて、答えが具体的かどうかを見てください。

配布している発注判断シートに、この4つを含む11個の質問を入れてあります。

内製と外注の判断

外注しないと絶対にできない類のものではありません。施策の中心は構造化データの実装、FAQと見出しの整理、一次情報の用意の3つで、社内に書ける人がいれば内製できます。

外注するかどうかの判断フロー。自社のAI経由の月間セッション数を数字で言えるか。いいえなら先に測る、発注はまだ。はいなら、その数字と想定の伸び率で月額に見合うか。いいえなら内製で構造化データとFAQから。はいなら、一次データを自社で作れるか。いいえなら制作を含むプランが要る。はいなら調査・戦略だけの契約で足りる

外注が効くのは次の場合です。

  • 一次情報(独自データ・実測・成果物)を作る工程から必要な場合。ここの負担が大きく、ここが無いと引用されません
  • どのプラットフォームで効果を測るかを設計から決めたい場合。ChatGPT・AI Overviews・Perplexity・Geminiで挙動が違います
  • 記事の制作量そのものが足りない場合。これはLLMOというより記事作成代行の領域です

逆に、自社のAI経由セッション数を数字で言えない段階では、発注しても評価ができません。 施策の前後で何がどう動いたかを判定する基準がないので、月次レポートを見ても継続か中止かを決められません。

問い合わせる前に社内で決める5つ

見積もりが横並びにならない原因は、こちらの条件が固まっていないことです。全社に同じ条件を渡すために、先に決めます。

  1. 対象サイトと対象サービス。複数ブランドを対象にすると別途費用になる会社があります(オルグロー株式会社は「複数ブランド・複数サービスを対象にLLMO対策をおこなう場合は、別途費用が発生することがあります」と公式ページに書いています)
  2. 調査だけか、実装まで頼むか。軸2の話です。ここで金額が倍近く動きます
  3. 契約月数の上限。「何か月で判断するか」を先に決めて、その期間で見積もってもらいます
  4. 判定に使う指標を1つ。言及率なのか、AI経由のセッション数なのか、問い合わせ件数なのか。3つ全部を同じ重さで追うと、どれも動かなかったときに判定できません
  5. 社内で出せる一次情報。実測データ・画面・成果物・失敗例のうち、公開してよいものがどれか。これが無いと、どの会社に頼んでも引用されるページは作れません

なおPENGINでもLLMO検索診断を提供しています。ただしこの記事の趣旨は「まず自分で測ってから決めてください」です。 測った結果、外注が要らないという判断になるなら、それが正しい判断です。

よくある質問

Q. 相場はいくらですか

公式ページに月額を明記していた6社の下限は、15万円・20万円・30万円・30万円・40万円・70万円で、中央値は30万円でした(2026年9月24日確認)。ただし初期費用の有無、実装を含むか、SEOを含むかが各社で違うため、同じものを比べた数字ではありません。税込か税別かは10社すべてで記載がありませんでした。

Q. 何か月で成果が出ますか

各社の公式ページには「通常は施策開始から3〜6ヶ月程度で「AIからの言及・引用の増加」といった初期の成果(推奨の獲得)が見え始めます」(Speee)、「一般的には6〜12ヶ月程度の中長期的なお取り組みを推奨」(PLAN-B)、「一般的に3ヶ月〜半年程度の期間を要することが多いです」(テクロ)とあります。いずれも成果を保証する記述ではありません。 ミツエーリンクスは「生成AIの仕様は変動するため、効果を保証するものではありません」と明記しています。

Q. 会社を選ぶとき、最初に何を聞けばいいですか

「御社のサイトはAI検索で何件引用されていますか」を数字で聞いてください。数字が出てこない場合は測っていないということです。 測っていない相手に、測る仕事は頼めません。そのうえで、この記事に挙げた4項目(最低契約期間・税・成果物の権利・こちらが用意するもの)を確認します。

この記事の数字の出どころ

  • 他社の金額・契約条件: 10社の公式ドメインのサービスページを2026年9月24日に取得。静的取得(cron/fetch_cached.py)と描画取得(cron/fetch_rendered.py)の両方を実行し、文字数が多いほうを採用しました(株式会社PLAN-Bのみ描画採用。静的119字に対し描画7,888字)。「記載なし」と書いた項目は、採用した本文全文に対して「税」「契約期間」「最低」「解約」「円」の文字列検索を実施し、ヒットが無いことを確認したものです。取得に失敗した会社はありません
  • 上位8本の論点判定: 同日に「llmo対策 会社」の上位8本の本文を全件取得。各項目は原文断片を引用できたものだけ「扱っている」と判定し、引用できないものは推測せず「扱っていない」に倒しています
  • 自社サイトの流入: GA4の実測(PENGIN本体 properties/366288845、AIディア properties/548868431)。期間は2026年7月25日〜9月23日の60日。月次の内訳は2026年6月〜9月23日
  • GA4のチャネル定義: Googleのアナリティクス ヘルプ本文を2026年9月24日に取得し、引用した文字列がページ内に実在することを確認しています
  • 会社の順位づけ・おすすめ度の評価はしていません。掲載したのは各社が公式ページで公開している事実のみです

この記事で確認していないことも書いておきます。

  • 成果物の権利帰属について「0本」と書いたのは、上位8本の記事に対する判定です。 10社の公式サービスページ側では、この項目を検索対象に含めていません。「公式ページにも書かれていない」とは書いていないので、そこは各社に確認してください
  • 自社GA4の数値から、運用側の内部アクセスを完全には除外できていません。 AI Assistantチャネルは外部サービスからの参照で構成されるため内部アクセスが混ざる余地は小さいと考えていますが、検証したわけではありません
  • 10社という母数は、上位記事が並べている19〜27社より少ないです。 まとめ記事から金額を写さず、公式ドメインの本文だけを使うという条件で数えた結果がこの社数です。網羅性ではなく、1社ずつ原文で確認したことのほうを取っています

訂正履歴

  • 2026-09-24 初版公開。
LLMO伴走支援

発注の前に、自社のAI経由流入がいま何件あるかを出します

GA4とSearch Consoleから、AI経由の流入・着地ページ・そこで起きた行動を切り分けて出すところまでを一緒にやります。金額に見合うかの判断は、その数字が出てからで間に合います。

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