結論:先に決めるのは本数ではなく「何か月止めずに出せるか」
採用オウンドメディアで起きる失敗は、本数が足りないことではありません。途中で止まることです。 更新が止まったメディアは、日付が残るぶん「いつ止まったか」まで求職者に見えます。掲載期間が終われば消える求人媒体と違い、止めた履歴が残り続けるのが採用オウンドメディアです。
だから決める順番は、「月に何本出すか」ではなく「何か月、止めずに出し続けられるか」が先になります。12か月続けられる本数が月1本なら、月1本で始めるほうが、月4本で3か月目に止まるより強いです。
検索上位9本を2026年9月25日に実取得して読みました。デメリットを扱っているのは9本中8本で、そのうち運用の負荷に触れたのが5本、期間に触れたのが8本です(残る1本はデメリット自体を扱っていません)。ただし、運用に必要な人員を実数で書いた記事は0本でした。 更新本数の目安を数字で示した記事が2本、取材にかかる時間を数字で示した記事が1本あるだけです。 同じ日に運用代行を提供している会社の公式ページも原文で確認しましたが、解約後に記事を残せるかを書いている会社は9社中0社でした。判断に必要な数字は、記事側にも発注先側にも公開されていません。
この記事は、その2つを埋めます。片方は当メディア(AIディア)自身をAIで51日間・103本運営した実測値、もう片方は運用代行9社の公式ページ原文です。
採用ではなく集客目的のメディアを外注したい場合は、対象が変わります。発注先の選び方と費用相場はオウンドメディア運用代行の費用相場と14社の公開料金比較、記事制作だけを頼む場合の単価は記事作成代行28社の料金比較と費用相場にまとめています。この記事は採用広報のメディアに絞って、続けられるかどうかの判定を扱います。
続けられるかどうかは、始める前に計算できます。必要なのは、月に出す本数・続ける期間・1本あたりの時間・担当者の時間単価・担当者が動けない日の割合の5つだけです。この5つが決まると内製の1本あたりの実コストが出て、運用代行の見積もりと同じ土俵で比べられます。
30項目の判断シートを配っています。当メディアが持っていない数字(人が書く場合の1本あたりの時間)は空欄のまま渡し、実測で持っている数字だけを参考列に入れてあります。
採用オウンドメディアとは — 採用サイト・求人媒体との違い
採用オウンドメディアは、自社で保有し、自社で更新し続ける採用目的のメディアです。社員インタビュー、職場の様子、事業の裏側、働き方の実態などを継続的に出します。
3つの違いは、役割で分けると混ざりません。求人媒体は「いま応募する人」に出会う場所、採用サイトは「応募を決める瞬間」に読まれる場所、採用オウンドメディアは「まだ転職を決めていない人」に知られ続ける場所です。
| 求人媒体 | 採用サイト | 採用オウンドメディア | |
|---|---|---|---|
| 読む人の状態 | いま転職を探している | 応募するか迷っている | まだ転職を決めていない |
| 主な役割 | 母集団に出会う | 応募の後押し | 継続的に知られる |
| 更新の前提 | 掲載期間ごと | 採用要項の変更時 | 止めないことが前提 |
| 止めたときに起きること | 掲載が終わる | 情報が古くなる | 「いまはやっていない会社」に見える |
| 蓄積するか | しない | 部分的にする | する |
上位9本のうち7本が「採用サイトとの違い」に見出しを割いています(2026年9月25日・見出しの実取得)。読者がここで迷うということなので先に整理しました。採用サイトが無いまま採用オウンドメディアから始めるのは順番が逆です。 応募の受け皿が無い状態で認知だけ増やしても、応募には変換されません。
なお、載せる先は自社ドメインだけではありません。上位9本のうち5本が具体的なプラットフォーム名(note・WordPress・Wantedly など)に触れています。検索の蓄積を自社に残したいなら自社ドメイン、まず出す習慣を作りたいなら外部サービス、という分け方が実務的です。自社ドメインで運用する場合、上位記事で最も多く名前が挙がるCMSは WordPress です(Movable Type や note を併記している記事もあります)。
何を書くか — 記事の型6つと、企業事例の読み方
「書くものが無い」は、採用オウンドメディアが止まる理由の上位に来ます。実際には社内にあるのに、記事の形になっていないだけであることがほとんどです。上位9本すべてが発信内容の種類に触れており、ここは外せない論点です。
型を6つに絞ると、毎回ゼロから企画しなくて済みます。
- 社員インタビュー — 最も定番。ただし全員に同じ質問をすると同じ記事になります。職種か入社年次で質問票を分けてください
- 1日の仕事の流れ — 「実際どんな働き方か」に答えます。写真が要るので撮影の段取りを先に決めます
- 入社の決め手と、入社前に不安だったこと — 判断に直結する型です。不安だったことを載せないと、宣伝に見えます
- 事業や技術の裏側 — エンジニア採用では応募の動機に直結します
- 制度と働き方の実態 — 制度の一覧ではなく、実際に使った人の話にします
- 選考プロセスの説明 — 面接の回数、見ているポイント、準備してほしいこと。選考中の候補者に向けた型です
型ごとに質問票を固定してください。 取材のたびに設計し直すのが、更新が止まる直接の原因になります。
事例の読み方も1つ足しておきます。 上位9本すべてが成功事例を企業名つきで挙げています(メルカリ・DeNA・サイボウズ・Sansan・マネーフォワード・MIXI・サイバーエージェント・ソニー・ホンダなど、2026年9月25日に上位記事の本文で確認)。ただし事例を「どんな記事を載せているか」で見ても、自社で再現できるかは分かりません。 見るべきは更新が続いているかです。最新記事の日付を確認し、月に何本出ているかを数えてください。止まっているメディアの構成を真似ると、止まる設計ごと真似ることになります。
メリットとデメリット — デメリット側を数字にする
メリット側は上位9本でほぼ共通しています。ミスマッチの防止、転職潜在層への接触、認知の向上、コンテンツが資産として残ること、中長期での採用コストの低下です。ここは各社の書き方に大きな差がありません。
差が出るのはデメリット側です。 デメリットを扱う8本のうち、運用の負荷に触れたのは5本、期間に触れたのは8本ですが、必要な量はほとんど書かれていません。 数字があるのは2本だけで、検索3位の記事が「最低でも 月2記事以上の更新が必須 。採用オウンドメディアを活用している多くの企業が月2~4記事は発信しています。」、検索7位の記事が「15~30分×5名の社員インタビューの実施や1時間の経営者ヒアリング」と書いています(2026年9月25日確認)。運用に何人必要かを実数で書いた記事は0本です。 これだけでは自社で回せるかを判断できないので、当メディアの実測値を置きます。
実測1:公開して終わりにはならない。 当メディアは2026年9月25日時点で103本の記事を公開していますが(固定ページと撤収記事、本記事自身は除いています)、そのうち68本(66.0%)に、公開日とは異なる更新日が入っています。 料金や仕様が変わるたびに取り直しているためです。採用領域はここがさらに重くなります。募集職種、待遇、勤務地、制度、インタビューした社員の所属や役職は変わります。当メディアが扱うAIツールの料金は11日で変わった実例がありますが、採用側も募集の締切や体制の変更で動きます。どちらが速いかを比べた実測は持っていません。確かなのは、採用オウンドメディアでも改修の工数は必ず発生するということです。
実測2:自動化しても、止まる日はある。 当メディアの記事制作は毎日決まった時刻に自動実行しています。それでも 2026年8月16日から9月24日までの40日のうち、実行記録があるのは34日(85.0%)で、6日は記録がありません。 記録が無いのは 8月16日(日)・22日(土)・23日(日)・9月3日(木)・10日(木)・17日(木)で、週末3日と木曜3日に偏っています。原因は特定できていません(実行環境のスタンバイやスケジューラの取りこぼしを調査中です)。少なくとも、やる気の問題ではありません。人が担当する場合、繁忙期・異動・退職・採用計画の変更が同じように効きます。15%止まる前提で本数を決めるのが現実的です。
実測3:本数は出せても、成果は別の話です。 当メディアは公開開始から51日間で103本、1日あたり2.02本を公開しました。本数だけを見れば、人が運用する採用オウンドメディアより多い水準です。それでも検索からの流入と商談がどうなったかは、この記事の後半に正直に書きます。本数はコストであって成果ではありません。
更新が止まる理由を、当メディアの実測で見る
止まる理由は「やる気」ではありません。工程のどこかに、人でないと進まない箇所が残っているからです。当メディアはAIで自動運営していますが、それでも人が判断しないと進まない工程が残りました。
- 取材の相手がいる工程は自動化できません。採用オウンドメディアの中身はほぼ社内にあり、社員の時間を取ります。書く人の工数より、取材される側の工数のほうが調整が難しいのが実務です
- 事実が変わったときの取り直しは、変わったことに気づかないと始まりません。当メディアは数値を書いている記事を機械的に一覧化し、最終確認日から21日を超えたものを毎日出す仕組みを持っています。それでも読んで直す工程は人に残ります
- 公開の可否判断は自動化していません。事実誤認が1件でも出ると、記事1本の価値より損失が大きいためです
採用オウンドメディアを内製する場合、この3つは全部社内に残ります。運用代行に出しても、1つ目(社員インタビューの調整)と3つ目(公開可否)は社内に残ります。 ここを見落とすと、外注したのに担当者の負荷が下がらない状態になります。
運用体制 — 誰が何を持つか
上位9本のうち6本が運用体制に触れていますが、役割の分担まで書いている記事は多くありません。専任を置けないのが前提なので、誰が何を持つかを先に決めておきます。
- 編集責任者(1名) — 何を出して何を出さないかを決める。人事責任者か広報が持つのが現実的です。ここが空席だと、記事が「誰に向けたものか」で毎回止まります
- 取材の調整役(1名) — 社員に声をかけ、日程を押さえる。実務上ここが最大のボトルネックです。 人事が持つのが自然です
- 書く人 — 社内でも外注でも構いません。外注する場合、後述の支援範囲で「取材」が含まれるかを必ず確認します
- 公開作業 — CMSへの入稿。外注範囲に入るかは会社によって分かれます
- 法務・情報管理の確認役 — 後述のリスクを見る人。兼任で構いませんが、確認する工程自体は必ず置いてください
社内を巻き込む段取りとして、最初に経営層から「取材に協力してほしい」と一度アナウンスしてもらうのが効きます。現場が「人事の趣味の企画」と受け取ると、日程が永遠に埋まりません。
法務・情報管理で見るのは3点です。①掲載する社員から写真と記事の公開について同意を取っているか ②退職した社員の記事をどう扱うか(残すか、非公開にするか)を先に決めているか ③社内の非公開情報や顧客名が写り込んでいないか。 特に②は後から必ず起きます。退職のたびに判断を迫られるので、運用を始める前にルールを決めてください。上位9本はこの論点を扱っていません(2026年9月25日・本文の実取得で確認)。
費用 — 運用代行9社の公式ページで確認できた金額
採用オウンドメディアの費用は、公式ページから読み取れる範囲が限られます。 2026年9月25日に、採用オウンドメディアの制作・運用代行を提供している会社の公式ページを取得し、原文の文字列を確認しました。採用に関する記載があった9社を対象としています(取得したが採用の要素が無かったページは集計から外しています)。
| 公式ページの記載 | 記載していた社数 |
|---|---|
| 何らかの金額(月額・初期・記事単価・成果報酬) | 5 / 9社 |
| 税込・税別の表記 | 2 / 9社 |
| 最低契約期間(設問として存在) | 1 / 9社(期間の数値を書いた社は0社) |
| 月あたりの記事本数 | 2 / 9社 |
| 納品物の著作権の帰属 | 1 / 9社 |
| 解約後に記事を残せるか | 0 / 9社 |
| 採用KPI(応募数・エントリー数など) | 6 / 9社 |
| 応募までの動線の設計 | 1 / 9社 |
確認できた金額は次のとおりです。いずれも各社の公式ページに書かれていた文字列そのままで、当メディアによる換算や推測は入れていません。
- 株式会社hypex:料金表の「インタビュー記事制作」の欄に「12 万円/本」、「SEO/AIO記事制作」の欄に「6 万円/本」(いずれも説明文の末尾に「(税抜)」の表記あり)。「月額運用パック」は「個別お見積もり」
- ジャンプ株式会社:参考価格として「採用オウンドメディア制作 200万円〜」「CMS(WordPress)実装 50万円〜」「運営/改善支援 20万円〜/月」。FAQには「仕様によって異なりますが、5ページ120万円〜からとなっております。」
- トラコム株式会社:基本掲載料金の欄に「首都圏 30,000円~」(関西・東海・九州も同額表記)。あわせて「毎月30分のインタビューで月最大2本の記事を作成」の記載。ただし同ページの「インタビュープラン料金」「おまかせSEOプラン料金」は金額が画像内の文字で、静的・描画のどちらの取得でも読み取れませんでした。 この「30,000円~」は基本掲載料金であって、記事制作を含むプランの価格ではない可能性があります
- マルゴト株式会社:「採用広報記事を1記事15万円 (税抜) 〜で作成いたします!」「※写真撮影はオプションのため、別料金です。」。納品物は「採用広報記事 4本〜10本」
- SOMEWRITE Inc.(SOMERISE for HR):「エントリー課金 (成果報酬型) (1エントリー:5,000円〜)」
この5社の金額をそのまま横に並べて比べることはできません。 記事単価の会社、制作一式の会社、掲載料金の会社、成果報酬の会社が混ざっており、課金の単位が違うためです。加えて税の表記があるのは9社中2社なので、同じ「15万円」でも税込か税別かが読み取れない会社があります。見積もりを取るときに必ず揃えてください。
残り4社(未知株式会社・Aem&Company co., ltd.・株式会社ベイジ・株式会社ストル)の公式ページには、当日の確認時点で金額の記載がありませんでした。「記載なし」は「高い」という意味でも、条件が不利という意味でもありません。 支援の形が定額ではない、あるいは資料ダウンロードや問い合わせで案内している、ということです。この後に出てくる「解約後0社」「著作権1社」「最低契約期間0社」も同じで、公式ページに書いていないことは、その会社の契約条件が不利であることを意味しません。書面で聞けば答えが返ってくる項目です。
なお、分母の9社には支援の形が大きく違う会社が含まれます。1社は自社ドメインのメディアではなく外部媒体への記事入稿が主で、1社は内製化の自走支援、1社は採用案内や採用動画が中心です。「9社中◯社」は、採用広報の発注先として名前が挙がる会社の公式ページを横断した数であって、同じ形のサービスを9社並べたものではありません。
支援範囲も公式ページで確認しました(9社中の記載社数)。公開運用 8/効果測定 8/戦略設計 7/執筆 7/取材 6/CMS構築 4/SNS連携 4/撮影 3/KW設計 2/デザイン 2/実装 2/応募動線設計 1。 取材が範囲に入ると明記しているのは6社、撮影は3社です。「記事を作ってもらえる」と「取材と撮影までやってもらえる」は別の契約なので、ここを確認しないと社内工数が想定より残ります。
なお、検索上位9本のうち費用の金額に触れている記事は1本だけでした(2026年9月25日・本文の実取得で確認)。残り8本は「費用がかかる」で終わっています。金額が知りたい場合は、まとめ記事ではなく各社の公式ページを見るのが早いです。
内製の1本あたり実コストを出す
外注の金額が分かっても、内製と比べられなければ判断できません。比べるべきは月額ではなく、続ける期間の総額を、実際に出せた本数で割った1本あたりの実コストです。
- 総本数 = 月あたりの本数 × 続ける期間(か月)
- 制作費 = 総本数 × 1本あたりの合計時間(企画・取材・執筆・撮影・入稿)× 担当者の時間単価
- 改修費 = 総本数 × 公開後に手を入れる割合 × 1本あたりの改修時間 × 時間単価
- 実際に出せる本数 = 総本数 ×(100 − 担当者が動けない日の割合)÷ 100
- 1本あたりの実コスト =(制作費 + 改修費)÷ 実際に出せる本数
3 と 4 を入れない試算は、実際より安く出ます。 当メディアの実測では 3 の割合が 66.0%、4 に効く停止が 15.0% でした。自社の数字に置き換えてください。
当メディアは、人が書く場合の1本あたりの時間の実測を持っていません。 当メディアの制作はAIで自動化しているため、人手の工数を測っていないからです。ここを推測で埋めると計算全体が推測になるので、配布シートでは空欄のまま渡しています。社内で1本だけ実際に作って測るのが、最も早くて正確です。
内製と外注を同じ式で比べるための判断シート。上の5ステップと、次章の確認7項目を30行のCSVにしてあります。空欄を埋めると1本あたりの実コストが出ます。参考列には当メディアの実測値(公開後の更新率66.0%・自動実行でも止まった割合15.0%)だけを入れてあります。
始め方 — 最初の3か月でやること
上位9本のうち、始め方の手順を本文に載せているのは4本です(見出しだけ立てて中身を資料ダウンロードの先に置いている記事もあります)。手順そのものは各社で大きく違いません。違いを付けるのは、最初に本数と期間を固定することです。
1か月目:受け皿と本数を決める
- 採用サイト(募集要項・応募フォーム)が無いなら先に作ります。認知だけ増やしても応募に変換されません
- 12か月続けられる本数を決めます。月4本で始めたい気持ちは、月1本まで下げてから始めるほうが安全です
- 取材を受ける社員に、人事から先に打診して合意を取ります。ここが最も詰まります
2か月目:型を1つ作る
- 前章の6つの型から1つだけ選びます。型が複数あると毎回ゼロから設計することになり、止まる原因になります
- 質問票を固定します。取材の準備時間が毎回かかるのを防げます
- 写真の撮り方を決めます。撮影を毎回外注すると本数が出せません。公式ページで撮影を支援範囲に入れている運用代行は9社中3社でした(2026年9月25日確認)
3か月目:測り方を決めてから増やす
- 次章の3段の指標を設定します。応募数だけだと動きが遅すぎて判断できません
- 記事から採用サイトへの導線を全記事に入れます。ここが無いと、読まれても応募には来ません
- 更新が止まったときに誰が気づくかを決めます。仕組みで気づかない限り、止まったことに気づくのは数か月後です
運用代行に出すなら、金額の前に聞く7項目
前章の監査で分かったのは、判断に必要な条件ほど公式ページに書かれていないということです。解約後の扱いは9社中0社、著作権の帰属は1社、最低契約期間の数値は0社でした。つまりこの7項目は、見積もり依頼のときに文面で聞くしかありません。
| # | 聞くこと | 公式ページでの記載 | 聞かないとどうなるか |
|---|---|---|---|
| 1 | 記事と写真の著作権は自社に帰属するか | 1 / 9社 | 契約終了後に使い続けられない場合がある |
| 2 | 解約後、公開済みの記事を残せるか | 0 / 9社 | 資産として蓄積した前提が崩れる |
| 3 | 社員インタビューの取材は範囲に入るか | 6 / 9社 | 取材だけ社内に残り、負荷が下がらない |
| 4 | 撮影は範囲に入るか | 3 / 9社 | 写真のたびに別発注になる |
| 5 | 成果を応募数で測るか、流入数で測るか | 採用KPI 6 / 9社 | 流入で測る契約だと、応募が増えなくても成果になる |
| 6 | CMSへの入稿・公開作業は範囲に入るか | 8 / 9社 | 公開のたびに社内の作業が発生する |
| 7 | 募集要項や待遇が変わったときの改修は範囲内か | 記載を確認できた社なし | 前章の改修費を誰が持つかが決まらない |
7項目のうち、はい/いいえで答えられるのは5の「何で測るか」を除いた6項目です。この6項目で「いいえ」が2つ以上あるなら、月額が安くても後から費用が出ます。 金額の比較は、この7項目を揃えてからにしてください。1〜2は契約書の条項になるので、口頭の回答ではなく書面で確認することをおすすめします。
成果をどう測るか、どれくらいで出るか
上位9本の多くが成果までの期間に触れています。実際の記述は、検索7位の記事が「検索流入が立ち上がるまでには3~6ヶ月程度を見込むのが一般的です」、検索1位の記事が「半年から1年程度かかることもあります」、検索4位の記事が「少なくとも半年から1年以上の地道な運用が必要です」、検索9位の記事が「数か月から半年以上かかります」でした(いずれも2026年9月25日に本文を取得して確認)。ただし、これらはいずれも一般論としての目安で、何社の実績をどう測った数字なのかは書かれていません。期間の数字は目安として扱い、自社で測れる指標を先に決めてください。
応募数だけを追うと、動きが遅すぎて改善の判断ができません。3段で見ます。
- 読まれているか — 記事ごとの閲覧数。どの型(インタビュー・1日の流れ・選考プロセス)が読まれているかで、次に作るものが決まります
- 採用ページへ動いたか — 記事から採用サイトへの遷移数。ここが0なら、記事の問題ではなく導線の問題です。 全記事に採用ページへのリンクを置いてください。公式ページで応募動線の設計に触れていた会社は9社中1社だけだったので、外注しても自分で見る必要があります
- 応募したか — 応募数とエントリー単価。ここまで来て初めて採用施策としての評価ができます
なお、検索での露出を主目的にする場合は、コンテンツマーケティング代行の依頼範囲と会社の選び方で扱っている依頼範囲の切り分けがそのまま使えます。
採用オウンドメディアは、検索流入だけを当てにする施策ではありません。 候補者が社名で検索したとき、面接前に読むとき、社員が自分でSNSに出したときに効きます。指名検索の数と、選考中の候補者の閲覧を最初の指標に置くほうが実態に合いますし、公開直後から測れます。
出し続けても、自動では来ない
ここは当メディアにとって都合の悪い数字ですが、判断に必要なので出します。
当メディアは51日間で103本を公開しました。2026年8月27日から9月22日まで(Search Console にデータがある27日間)の実測は、クリック42回・表示1,969回・CTR2.13%、表示数で加重した平均掲載順位12.5位です。そして2026年9月25日時点で、商談は0件です。
この数字から言えることは3つです。
- 本数を出すことと、成果が出ることは別の工程です。 103本出しても検索からのクリックは1日あたり1.6回でした。採用オウンドメディアを「記事を出せば応募が来る施策」として稟議に書くと、ほぼ確実に未達になります
- 本数で時間を買うことはできません。 51日で103本という、人の運用では出せない本数を出しても、成果が出るまでの時間は短縮できていません。期間のレンジを短くしたいなら、本数ではなく届け方(指名検索・選考中の候補者・社員の発信)を変えるほうが早いです
- 止めないことの価値は、増やすことの価値より大きいです。 これが、この記事の冒頭で「本数ではなく期間を先に決める」と書いた理由です
正直に言えば、当メディアはまだ「採用オウンドメディアが成功した実例」を持っていません。 持っているのは、メディアを毎日動かし続けたときに何が起きるかの運営実測と、運用代行9社の公式ページの監査結果だけです。事例が必要なら、検索上位の各社が事例集を出しています。この記事が渡せるのは、始める前に自社で回せるかを判定する数字と式です。
確認した公式情報と訂正履歴
- 2026年9月25日:初回公開。本文の記事在庫の数字(103本・66.0%・1日2.02本)は、content 配下から下書き・撤収記事・固定ページ・本記事自身を除いて数えた2026年9月25日時点の値。運用代行の公式ページ14本を静的・描画の両方で取得し、採用の要素があった9社を有効として金額・税表記・最低契約期間・記事本数・権利帰属・解約後の扱い・KPI・支援範囲12区分を原文の文字列で確認した(取得はしたが採用の要素が無かった5ページは集計から除外)。金額は各社の公式ページの文字列をそのまま引用しており、当メディアによる換算・税の付け外し・推測は入れていない。検索上位9本の本文も同日に取得した(取得失敗0件)。計測は2系統ある。 本記事の分量判定に使っているのは
cron/serp_audit.pyで、script・style・nav・footer・header・aside・form を除去した残り全体を数える。この系統での上位9本は本文中央値9,481字・H2 9〜14個・画像中央値24点。別途sandbox/recruit-owned-media-serp-20260925.mdでも計測しており、そちらはページ全体11,837字・記事本文だけを切り出すと9,841字・記事本文内の画像は中央値6点。抽出範囲が違うため両者の数字は直接比較できない。 本記事が上位中央値の何%かは前者の系統で判定している。当メディアの運営実測は同日にautomation/runsのラン記録とcontent/の記事メタデータから集計した値(公開中の記事103本・撤収した記事4本・公開後に更新が入った記事68本・日次ジョブの実行記録34/40日)。検索実測は Search Console の日別データを合計した2026年8月27日〜9月22日(データのある27日間)の値で、平均掲載順位は表示数で加重している。
よくある質問
採用オウンドメディアは月に何本必要ですか。
noteなどの外部サービスで始めてもよいですか。
成果が出るまでどのくらいかかりますか。
止まらない本数まで落としてから、出続ける仕組みごと作ります
採用オウンドメディアで起きるのは、本数不足ではなく更新停止です。担当者が動けない期間を前提に、続けられる本数と更新の仕組みを設計します。当メディア自身を51日・103本で自動運営した実測をそのまま使います。構築+月次運用は20万円〜、確定額はヒアリング後にお出しします。
続けられる本数から相談する