AIコンサルを調べると、会社の一覧と費用相場と選び方が出てきます。ただ、それを比べる前に決めることがあります。自社が何を判断できて、何を判断できないのかです。

当メディア「AIディア」は、企画・執筆・図解・公開・SNS配信までをAIが担当し、人が関わるのは6工程(狙う言葉の選定・料金の当日照合・重複回避・訂正と告知の4つと、公開可否・方針転換の判断2つ)という体制で運営しています。外部の支援は入れていません。2026年8月6日の公開から8月27日までの22日間、その全数値と、外した箇所を記録しました。

この記事では会社の順位づけをしません。 当社も同じ領域にいる立場で、条件を揃えられない優劣の断定はできないためです。代わりに、支援の対象になる工程の分解を出します。

データセットについて:当メディアは運営記録を2つの期間で公開しています。21日版(2026-08-06〜08-26・82本)と22日版(同〜08-27・83本)です。記事ごとに執筆時点のスナップショットを使っているため数値が1日分ずれます。比較する際は期間を揃えてください。

頼むか自社でやるかは、3つの層のどこが埋まらないかで決まる

「AIの導入」はひとつの作業ではありません。22日間の運営で判断が割れたのは、設計層・検証層・運行層の3つでした。この3つは必要な人材も、失敗したときの現れ方も違います。

AI導入の判断が分かれる3つの層。設計層は何を狙うか決める工程で69本中39本を外した、検証層は書いた事実が正しいか確かめる工程で訂正履歴を11本残した、運行層は毎日止まらず動かす工程で22日中5日が公開0本だった

分け方の要点は、ツールの選定がどの層にも出てこないことです。どのAIを使うかは検証層の中の一項目にすぎず、22日間で問題になった回数はゼロでした。相談の入口が「どのツールを入れるか」になっている場合は、先にこの3層のどこで困っているのかを言語化したほうが早く進みます。

支援を入れずに22日間AIで回した実測 — 83本・クリック54件・問い合わせ0件

数字を先に出します。母数はまだ小さく、成功事例として読める段階ではありません。それでも公開するのは、支援なしでやったときに何がどれだけ積み上がるのかを示した記録が少ないためです。

外部支援なしで22日間運営した実測値。公開した記事83本、検索での表示2217回、検索からのクリック54件、サイトのセッション214回、相談フォームの送信0件、追加でかかった費用0円

指標 22日間の実測 取得元 補足
公開した記事 83本 当リポジトリの公開日集計 2026-08-06〜08-27
検索での表示 2,217回 Search Console 08-06〜08-25(反映遅れのため直近2日は未確定)
検索からのクリック 54件 Search Console 同期間・CTR 2.4%
セッション 214回 GA4 08-06〜08-27
相談フォームの送信 0件 受信メールの機械照合 判別不能の保留案件もなし
追加でかかった費用 0円 支払い実績 既存サブスクの範囲内・従量課金の追加支払いなし

読み取れることは3つです。作る工程は動いたこと。クリックはまだ立ち上がっていないこと。問い合わせは母数的にまだ期待できない段階であることです。

セッション214回に対して送信0件は、失敗というより母数不足です。仮に送信率を1%と置いても期待値は2件を超えません。この段階で効果なしと判断すると、材料が揃う前に打ち切ることになります。

外したのはツール選びではなく、書く前と書いた後だった

22日間で実際に外した箇所を、層ごとに数えました。負荷が高いと思われがちな書く工程では、1件も起きていません。

内製でAIを回したときに外した場所の内訳。設計層は狙う言葉を69本中39本外した、検証層は公開後に事実を直した記事が11本でうち4本は料金や提供条件の誤り、運行層は公開が0本で終わった日が22日中5日

設計層の39本が最大の失敗でした。 既存69本の主キーワードを需要検査したところ、39本(57%)が検索候補に1件も出ない語を狙っていました。順位自体は10位前後で取れていたため、順位だけを見ていれば成功と読めてしまう状態です。原因は記事の中身を正確に表そうとして修飾語を足しすぎたことで、修飾語を1つ落とすと需要は戻りました。

検証層では11本に訂正履歴を残し、うち4本は事実の訂正でした。 提供条件が順番待ち制から一般提供へ変わっていた、円建て価格が公式に掲載済みだった、といった時価情報の取り違えです。いずれも当日の公式再確認で見つかりました。裏を返せば、当日照合の手順がなければ気づけない種類の誤りです。

運行層では22日中5日が公開0本でした。 原因は実行環境の認証切れ、利用枠の上限到達、ジョブが起動しなかったことで、記事の中身とは無関係です。提案書には「月に何本」と書かれますが、その体制が毎日動くかは書かれません。

実測から言い直した、頼む工程と自社で持つ工程

以上を踏まえると、支援を頼む範囲は「全部任せる」でも「全部内製する」でもなく、外れやすい3層のどれを誰が持つかで決まります。

層 22日実測での状態 自社で持つ場合に要るもの 外部に頼む場合に決めること
設計層 69本中39本を外した 需要と成果の定義を着手前に検査する手順 狙いの根拠の提出方法と、外れた場合の扱い
検証層 11本を訂正(うち4本は事実) 当日の一次情報を取る手順と、取れない時に書かない判断 確認の頻度と、確認できなかった項目の扱い
運行層 22日中5日が停止 停止の検知と復旧の担当 稼働の報告方法と、止まった日の扱い
作る工程 22日間ほぼ人が触っていない 自動化の設定と品質の機械判定 ここに人手の単価を積む設計は見直す余地がある

作る工程は自動化の効果が出やすいというのが実測です。構成・執筆・図解・公開・配信は22日間ほぼ人が触っておらず、追加費用も発生していません。頼む範囲を考えるときは、ここではなく前後の3層に予算を寄せるほうが、外し方の実測とは噛み合います。

費用は何にかかり、何にはかからなかったか

中央の縦線を挟んで左にオレンジの横棒が長さを変えて3本、右にネイビーの極端に短い横棒が3本並んだ対比図

22日間の追加費用は0円でした。既存で契約しているサブスクの範囲内で運用し、従量課金の追加支払いは発生していません。ここは正直に書いておくと、AIそのものの利用料は、この規模では判断を左右しませんでした。

実際にかかったのは、ルールを文書にする時間と、外したあとに作り直す時間です。設計層で39本を外した分は、後から主キーワードを置き換える作業として戻ってきました。費用は使用料ではなく、やり直しの量として現れるというのが22日の実感です。

なお、支援を依頼した場合の金額は範囲によって変わるため、当メディアでは相場の数値を掲載しません。確認できない数値を書かない方針のためです。費用の内訳を知りたい場合は、下記の4項目を先に決めたうえで見積もりを取ると、比較の軸を作れます。

相談する前に自社で決めておく4項目

左から伸びるネイビーの太い帯が等間隔に並ぶオレンジの縦の壁を4枚通過し、通るたびに細くなっていく図

外部に相談する場合も内製する場合も、先に決めておく内容は同じです。22日間で判断が割れたのは、次の4つでした。

外部に相談する前に自社で決めておく4項目の表

相談する前に、この4つを自社で書けるようにする

埋まっていれば、提案の比較も内製の判断も同じ材料でできる

この4項目は、外部に頼む場合も内製する場合も同じ。先に決まっていないと比較の軸が作れない

決めること 書けている状態 書けないときに起きること
1. 何を減らすのか 対象業務と、今かかっている時間 効果を測れず続けるか判断できない
2. 扱う情報の性質 料金や仕様など時価の情報が多いか 古い情報のまま使われる
3. 実行してよいかの判断者 止める権限を持つ人と、その基準 確認作業が全部人に戻る
4. いつまでに何を求めるか 期限と、その時点で見る指標 成果が出る前に打ち切る

とくに3番目の「実行してよいかの判断者」は、自動化の効果を大きく左右しました。当メディアは公開してはいけない条件を先に文書化し、ビルド時に機械判定する形にしています。この基準がないまま本数だけ増やすと、確認作業が全部人に戻ります。

4番目の期限も同じく重要です。この記事の数字が示すとおり、22日では問い合わせは発生していません。3か月で件数を求められている場合、検索からの流入だけで応えるのは実測から見て無理があります。その前提を共有しないまま始めると、材料が出る前に止まります。

自社の現在地を先に把握したい場合は、AI導入診断(10問・無料・登録不要)を使ってください。失敗の実例をもっと見たい場合はAI導入の失敗19件の記録、費用の考え方はAI導入費用の内訳、メディア運用に絞った話はオウンドメディア運用代行に出す前に読むにまとめています。

当メディアは今後も同じ形式で運営数値を公開し続けます。30日・60日・90日でこの数字がどう動いたかは、週次の運営ログと機械可読の運営データで追えます。

訂正履歴

  • 2026-08-28: 初版公開。記事内の実測値は当日にSearch Console・GA4・当リポジトリから取得したものです。検索表示・クリックはSearch Consoleの反映遅れのため08-25までの確定分を掲載しています。

自社サイトがAI検索(ChatGPT・Copilot・Perplexity等)でどう扱われているかは、無料AI検索診断で確認できます。URLのほかに、メールアドレス(会社)・会社名・部署・担当者名の入力が必要です。


更新履歴

  • 2026-09-15: 無料AI検索診断の説明を実仕様に訂正した。「登録不要」と書いていたが、実際はメールアドレス(会社)・会社名・部署・担当者名の入力が必要で、事実と逆だった。あわせて冒頭の壊れた段落(「。」から始まる文)を修復した。

よくある質問

生成AIが普及したら、AIコンサルは不要になりますか?
当メディアの22日間の実測では、不要にはなりませんでした。構成・執筆・図解・公開・配信といった作る工程はAIだけで回りましたが、何を狙うかを決める設計、事実が正しいかを当日の一次情報で確かめる検証、毎日止まらず動かす運行の3つは自動化しきれていません。逆に言えば、この3つを自社で持てる体制であれば外部に頼む必要は小さくなります。不要かどうかではなく、3層のどこを自社で持てるかという分け方が実測に合っています。
この記事にAIコンサル会社の比較やランキングはありますか?
扱いません。当メディアは条件を揃えられない優劣の断定を行わない方針で運営しているためです。代わりに、支援の対象になる工程の分解と、相談前に自社で決めておく4項目を載せています。会社を選ぶ前段の材料として使ってください。
外部に頼む前に、自社だけで試してみるべきですか?
小さく試すこと自体は有効でした。ただし当メディアの実測では、試した結果の解釈でつまずいています。狙う言葉を外した39本は、順位そのものは10位前後で取れていたため、順位だけを見ていれば成功と読めてしまう状態でした。試す場合は、着手前に何をもって成功と見なすかを決めておいてください。判断の基準がないまま試すと、外していることに気づけません。
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