| 料金 |
|
|---|---|
| 公式サイト | https://aidia.pengi-n.co.jp/tools/ |
| メリット | ChatGPT Business: 前提となる他社ライセンスなしで2名から単独契約でき、公式プランカードに「請求と管理の一元化」「利用状況の分析と支出管理」「SAML、SSO、MFA による安全なワークスペース」「デフォルトではビジネスデータを学習に使用しません」が明記されている。Google Workspace・Slack・GitHub・Microsoft 365 などとの連携も同カードに記載があり、基盤を1社に寄せていない会社でも導入経路が読める。標準シートとプレミアムシートを「自由に組み合わせる」と明記され、全員を高い枠に揃えずに済む Gemini(Google Workspace): Gemini が Starter〜Plus の各プランに内包されており、Workspace を契約済みの会社は汎用AIアシスタントの追加ライセンスを買わずに範囲を確認できる。年間プランの1人あたり月額は¥800から始まり、料金ページが円建て(¥JPY)で公開されているため稟議の証跡を取りやすい Microsoft 365 Copilot Business: 対象の Microsoft 365 プランにアドオンする形のため、権限(誰がどのファイルを見られるか)と保持・監査を既存のテナント設定に相乗りさせられる。公式ドキュメントに「個々のユーザーが少なくとも表示アクセス許可を持っている組織データのみを表示します」「管理者は Microsoft Purview を使用して、Copilot とのチャット操作に関連するデータのアイテム保持ポリシーを設定することもできます」と明記がある |
| デメリット | ChatGPT Business: 料金ページに税込・税別の明記がなく(2026年9月20日確認)、総支払額は自社で確認する必要がある。円建てで表示されるのは年額課金側の「¥3,050 から」「¥15,250 から」で、月額課金は米ドル($25/$125)の併記のみのため、月契約の円建て単価は自社の請求画面で確認する必要がある。Enterprise はカスタム料金で公開されておらず、SCIM・エンタープライズキー管理・ロールベースのアクセス制御・データレジデンシーといった項目は同ページで Enterprise 側の説明として記載されている Gemini(Google Workspace): 料金ページに Gemini 単体のアドオン価格が存在せず、Workspace のどのプランを選ぶかでしか金額が決まらない。月単位で契約する場合の1人あたり単価も料金ページから表示が消え、FAQは「料金について詳しくは、営業担当者にお問い合わせいただくか、Google Workspace ヘルプセンターをご覧ください」と案内している(2026年9月20日確認)。高度なAI機能の上限を引き上げる「AI Expanded Access」も公式ヘルプに価格の掲載がないため、上位の上限まで使う前提の総額は問い合わせなしでは確定できない。機能比較表では各種アプリ内の Gemini について Starter が「制限あり」、Gemini アプリが Starter「基本的なアクセス」・上位「より広いアクセス」と表記され、Starter の具体的な使用量上限は同ページでは確認できない。Vault は Plus 以上、DLP と Enterprise Data Regions は Enterprise の記載 Microsoft 365 Copilot Business: 購入には対象の Microsoft 365 プランのライセンスが別途必要(公式ページに明記)で、アドオン単体の¥3,148(年払い・税別)に基盤ライセンス費が加算される。同じ注記に「最大 300 ユーザーまで」ともあり、席数が増える組織は大企業向けの構成に切り替わる。2026年7月1日〜12月31日の割引価格¥2,698は年間契約・初年度のみ・既存の対象顧客のみという条件付きで、2年目以降は標準価格に戻る前提で見積もる必要がある |
結論: 3社は「契約の形」から違う。月額を並べる前に前提ライセンスを揃える
2026年9月20日に3社の公式料金・プライバシーページを全数で再取得しました。年契約ベースの金額は3社とも据え置きですが、月契約の単価の出し方が3社とも変わっています(ChatGPTは米ドル併記のみ、Google Workspaceは月単位プランの単価表示が料金ページから消え、Microsoftの大企業向けは「年間契約のまま毎月払う場合」の額として表記)。
企業導入で最初に見るべきは金額ではなく契約の形です。ChatGPT Business は前提ライセンスなしで単独契約(従業員数2〜200名のチーム向け)、Gemini は Google Workspace の各プランに内包、Microsoft 365 Copilot Business は対象の Microsoft 365 プランへのアドオン(最大300ユーザーまで)——この3つは同じ「1人あたり月額」という単位で足し引きできません。2026年9月20日に各社の日本語公式ページで確認した年契約ベースの表示値は、ChatGPT Business 標準シート ¥3,050 から、Google Workspace ¥800〜¥2,500(税別)、Microsoft 365 Copilot Business ¥3,148(税別・基盤ライセンス費は別枠)です。
この記事のレーン分け: 本記事は「3社を会社として並べるときの見比べ方」(管理機能・データの扱い・料金体系の3軸)を担当します。ChatGPT 内のプラン差はChatGPT法人プラン比較、シート単価の内訳はChatGPT Businessの料金と席の仕組み、会社全体の費用の積み上げは中小企業のAI導入費用の相場、そもそも何のツールから手をつけるかは中小企業向けAIツールの選び方が担当します。導入後の社内ルール整備は社内AIルールの作り方、設定で止める場所はChatGPTの情報漏洩対策、社内資料だけを根拠に答えさせる用途はGemini Notebookの料金に分離しています。なお Gemini 法人料金の層構造(プラン内包+上限引き上げアドオン)は Gemini 単独の料金レーンで扱うため、本記事は3社横断の判断軸に絞ります。
ChatGPT・Gemini・Microsoft 365 Copilot を企業導入の視点で並べた図
企業導入の3社比較 — 金額の前に「契約の形」が違う
金額は2026年9月20日に各社の日本語公式ページで確認した表示値(前提ライセンス・税の扱いが異なる)
揃えられない点 = この3つを同じ「月額」として足し引きできない理由
税の明記は Google Workspace が(税別)・Microsoft が消費税を含まない・ChatGPT は未確認 / Enterprise級の価格は3社とも要問合せ / 前提ライセンス費は別枠
| 単独で契約する | 基盤プランに内包される | 既存契約にアドオンする |
|---|---|---|
| ChatGPT Business | Gemini | Microsoft 365 Copilot |
| OpenAI / 2〜200名のチーム | Google Workspace に含まれる | Business(一般法人向け) |
| 1人あたり月額(年契約) | 1人あたり月額(年間プラン) | 1人あたり月額(年払い) |
| 標準シート ¥3,050 から | ¥800〜¥2,500 | ¥3,148 |
| プレミアムシートは¥15,250から | 税別/Starter・Standard・Plus | 税別/月払いは¥3,778 |
| 前提ライセンス | 前提ライセンス | 前提ライセンス |
| なし(これ単体で契約) | Workspace 契約そのもの | 対象のM365プランが必要 |
| プロンプトと回答の保持 | プロンプトと回答の保持 | プロンプトと回答の保持 |
| 管理者が保持期間を設定 | 90日〜無期限(管理者が設定) | 管理者がPurviewで設定 |
| 削除・未保存分は30日以内に削除 | Gemini in Workspace の場合 | 保持ポリシー・監査に相乗り |
この記事の比較条件(揃えたもの・揃えられなかったもの)
比較記事の数字がぶれる原因は、条件を書かずに並べることです。先に基準を明示します。
揃えた条件
- 確認日: 2026年9月20日。各社の日本語公式ページの表示値のみを使用(レビューサイト・まとめ記事の転記は使いません)
- 課金の単位: 1ユーザーあたり月額。年契約(年額課金/年間プラン/年払い)と月契約の両方を、実際に料金ページのトグルとタブを切り替えて記録
- 通貨: 年契約側は3社とも日本語ページで円建て表示が確認できたため、為替換算値は使いません
揃えられなかった条件(優劣を断定しない理由)
| 揃わない点 | 実際の表記 |
|---|---|
| 税の扱い | Google Workspace は各プランの「価格の詳細」に「価格はユーザー 1 人あたりの月額料金です(税別)」と明記(2026年9月21日確認)。Microsoftは「価格には消費税は含まれていません」と明記。ChatGPT の料金ページには税込/税別の記載を確認できず(未確認) |
| 前提ライセンス | ChatGPT Business は不要。Copilot Business は「対象となる Microsoft 365 プランのライセンスが別途必要です。最大 300 ユーザーまで。」。Gemini は Workspace プラン自体を契約する形 |
| 月契約の単価 | ChatGPT は円建ての表示が年額課金側のみで月額課金は米ドル併記。Google Workspace は月単位プランの1人あたり単価が料金ページから消え、FAQが営業窓口とヘルプセンターへ案内。Microsoft のみ月払いの円建てを表示 |
| 上位プランの価格 | 3社とも Enterprise 級は要問合せか別体系(ChatGPT Enterprise はカスタム料金、Workspace エンタープライズは営業窓口、大企業向け Copilot は年払い¥4,497を表示) |
| 使用量の上限 | 公開されている数字の種類が違う。ChatGPT はコンテキストウィンドウ上限(K単位)、Google は管理者ヘルプに機能別の実行回数、Microsoft はプラン別上限を未確認 |
以下の表で「未確認」と書いた欄は、公式ページに記載が見つからなかった項目です。推測で埋めていません。
料金体系 — 年契約と月契約で並べる
まず、AIアシスタント部分の表示価格です(1ユーザーあたり月額・2026年9月20日確認)。
| サービス | 年契約 | 月契約 | 通貨・税の表記 | 前提ライセンス |
|---|---|---|---|---|
| ChatGPT Business 標準シート |
¥3,050 から (年額課金・2〜200名) |
円建て表示なし ($25 と併記) |
円建て・税の記載なし | なし |
| ChatGPT Business プレミアムシート |
¥15,250 から (年額課金) |
円建て表示なし ($125 と併記) |
同上 | なし |
| ChatGPT Enterprise | カスタム料金 (要問合せ) |
要問合せ | — | なし |
| Google Workspace Starter(Gemini内包) |
¥800 | 単価表示なし (要問合せ) |
¥JPY表記・(税別)明記 | —(これが基盤) |
| Google Workspace Standard(Gemini内包) |
¥1,600 | 同上 | 同上 | —(これが基盤) |
| Google Workspace Plus(Gemini内包) |
¥2,500 | 同上 | 同上 | —(これが基盤) |
| Google Workspace エンタープライズ |
要問合せ | 要問合せ | — | — |
| Microsoft 365 Copilot Business(アドオン) |
¥3,148 | ¥3,778 | 円建て・消費税は含まれない明記 | 対象の Microsoft 365 プラン(最大300ユーザー) |
| 大企業向け Microsoft 365 Copilot |
¥4,497 | ¥4,722 (年間契約のまま毎月払う場合) |
同上 | 条件を満たす Microsoft 365 プラン |
ChatGPT Business はシートが2種類になっています。公式ページの併記は標準シートが「$20/ 月年額課金の場合。$25/ 月月額課金の場合。」、プレミアムシートが「$100/ 月年額課金の場合。$125/ 月月額課金の場合。」で、プレミアムシートは「標準シートの5倍の利用枠(5時間ごとの利用上限なし)」と説明されています。円で表示されるのは年額課金側だけなので、月額課金で契約する場合の円の単価は自社の請求画面で確認してください。カードには「シートタイプを自由に組み合わせる」とあり、全員を同じ枠に揃える必要はありません。
Google Workspace の年間プランには「年間プラン(1 年契約なら 16% お得)」というトグル表記があり、Starter・Standard・Plus は最大300ユーザーまで、エンタープライズはユーザー数の上限・下限なしと記載されています。一方で月単位で契約する場合の1人あたり単価は料金ページから表示が無くなりました。FAQは「柔軟なお支払いプランをご用意しております。ユーザーはいつでも追加、削除できます。請求は月単位で行われます。料金について詳しくは、営業担当者にお問い合わせいただくか、Google Workspace ヘルプセンターをご覧ください。」と案内しています。税の扱いは、各プランの「価格の詳細」に「価格はユーザー 1 人あたりの月額料金です(税別)」の記載があり、表示額は税別です(2026年9月21日の静的取得で確認。ブラウザ描画のテキスト抽出ではポップアップ内のため出ません)。なお同ページには新規顧客向けの割引価格も併記されていますが、適用条件(新規のお客様のみ・最初に追加された20ユーザー・期間限定)が付き、割引率の表示自体が取得のたびに入れ替わるため、本記事は標準価格のほうを基準値にしています。
Microsoft のアドオンには期間限定の割引があります。公式ページの注記は「この割引キャンペーンは、2026 年 7 月 1 日から 2026 年 12 月 31 日まで利用できます」「年間契約が必要で、プロモーション価格は初年度にのみ適用されます」「対象のビジネスプランを利用している既存の Microsoft 365 顧客のみ利用できます」で、割引後の表示は¥2,698です。2026年9月20日に日本語版と英語版(en-us)の両方で同じ期間を確認しました。2年目以降は標準価格に戻る前提で見積もってください。当サイトは条件付きの割引価格を比較表の基準値には使いません。
前提ライセンスを含めた「実際に払う構成」
上の表の数字は、そのままでは自社の支払額になりません。基盤を含めた構成で並べ直したのが次の表です(Microsoft のセット表示は公式ページに掲載されている合算値)。
| 実際の契約構成 | 年契約の1人あたり月額 | 月契約 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Google Workspace Standard (Gemini込み・基盤ごと1本) |
¥1,600 | 単価表示なし | メール・ストレージ2TB・Meet を含む |
| Microsoft 365 Business Standard +Copilot Business |
¥3,523 | ¥4,228 | 公式ページのセット表示(税別) |
| Microsoft 365 Business Premium +Copilot Business |
¥4,797 | ¥5,756 | 同(機密データの検出・分類・保護を含む) |
| Microsoft 365 契約済み → Copilot Business を追加 |
+¥3,148 | +¥3,778 | 基盤は既存費用のまま(税別・最大300ユーザー) |
| Google Workspace 契約済み → プラン内の Gemini を使い始める |
+¥0 (プラン内) |
+¥0 | Starter は使える範囲に制限あり |
| ChatGPT Business を単独で追加 (標準シート) |
+¥3,050 から | 円建て表示なし | 基盤を問わず追加できる |
表の読み方: 基盤を Microsoft 365 か Google Workspace のどちらかで統一している会社は、AI部分の追加コストが「+¥0〜+¥3,148」の範囲に収まります。ChatGPT Business は前提を問わないぶん、基盤側のAIと二重に払う構成になりやすい点が実務上の分岐になります。
管理機能 — 公式に記載がある範囲だけで並べる
管理機能は「あるか・ないか」より「どこで設定するか」が実務に効きます。既存の情シス運用に乗るかどうかが決まるためです。
| 観点 | ChatGPT Business / Enterprise | Gemini(Google Workspace) | Microsoft 365 Copilot Business |
|---|---|---|---|
| 認証・シングルサインオン | Business のプランカードに「SAML、SSO、MFA による安全なワークスペース」。SCIM は Enterprise 側の記載 | Workspace の管理コンソール(Google アカウント基盤) | Microsoft 365 のテナント(Entra の承認とロールベースのアクセス制御) |
| 利用状況の可視化 | Business に「利用状況の分析と支出管理」 | 管理コンソール(Gemini の有効/無効を管理者が制御) | 「導入状況、利用状況、ビジネスへの影響の測定と分析」(プランのハイライト) |
| 会話履歴への管理者アクセス | 管理者がメンバーの会話履歴を閲覧・エクスポート・削除できる(公式FAQ) | 管理者が会話の保存可否と自動削除までの期間を管理 | 管理者がコンテンツ検索または Microsoft Purview で表示・管理 |
| 権限(見えるデータの範囲) | 接続するアプリを管理者が管理し、既存の権限設定を尊重/各ユーザーが接続先で認証 | ユーザーがアクセス権限を持つ Workspace 内コンテンツのみ参照 | 個々のユーザーが少なくとも表示アクセス許可を持つ組織データのみ |
| 情報漏えい対策の連携 | Enterprise 側にエンタープライズキー管理・Compliance API ログの記載 | DLP・Enterprise Data Regions は Enterprise プランの記載 | Purview の秘密度ラベル・情報保護の使用権を尊重 |
| 上位プランで増える管理項目 | SCIM/エンタープライズキー管理/ドメイン認証/ロールベースのアクセス制御/IP許可リスト | Vault は Plus 以上、DLP・ドライブのAI分類は Enterprise | 大企業向けは SharePoint 高度な管理と Copilot 分析の記載 |
| コンプライアンス | Business は SOC 2 Type 2 監査を完了(公式FAQ)。DPA 締結可 | Workspace の管理機能・コンプライアンス項目はプランにより差 | GDPR・EUデータ境界を含む既存のコミットメントに準拠 |
3社の構造の違いをひと言でいうと、Gemini と Copilot は「基盤の管理画面がそのままAIの管理画面になる」、ChatGPT は「AI専用のワークスペースを別に持つ」という違いです。前者は既存の権限設計をそのまま使える一方、権限設計が雑な状態で入れると見えてはいけないファイルまで回答の根拠に入る可能性があります。後者は独立しているぶん、接続するアプリと共有範囲の管理を新しく設計する必要があります。
データの扱い — 学習利用・保持期間・データ所在地
企業導入の判断で最も質問が集中する部分です。公式の記述を3社そろえて並べます。
| 観点 | OpenAI(ChatGPT Business / Enterprise) | Google(Gemini for Workspace) | Microsoft(Microsoft 365 Copilot) |
|---|---|---|---|
| モデルの学習利用 | 「デフォルトでは、ユーザーのデータを使用してモデルが学習することはありません」 | 「お客様のコンテンツは、人間によってレビューされることも、許可なくお客様のドメイン外で生成 AI モデルのトレーニングに使用されることもありません」 | 「Microsoft Graph 経由でアクセスされるプロンプト、応答、データは、Microsoft Copilot で使用されているものを含め、基礎 LLM のトレーニングには使用されません」 |
| 例外の記載 | サービス向上のため利用者が明示的に共有に同意した場合(フィードバック機能など)は学習に使用されることがある | 「許可なく」ドメイン外での学習に使用しない、という条件付きの表現 | 任意提供のフィードバックは Copilot の改善に使う場合があるが、基礎LLMの学習には使わないと明記 |
| プロンプトと回答の保持 | 管理者がワークスペースの保持期間を設定。削除された会話・未保存の会話は30日以内にシステムから削除(法令等の例外あり) | Gemini in Workspace は90日から無期限(管理者が設定)/Gemini アプリは最大36か月(管理者が設定)/Gemini Notebook(旧称 NotebookLM)はセッション終了後に保持されない | 保存されたプロンプトと応答は組織の他のコンテンツと同じ扱いで保存中に暗号化。管理者が Purview で保持ポリシーを設定 |
| データ所在地 | Enterprise のプランカードに「10の地域でのデータレジデンシー」。比較表には米国・EU・英国・日本・カナダ・韓国・シンガポール・インド・オーストラリア・アラブ首長国連邦の記載 | Enterprise Data Regions は Enterprise プランの記載 | EUユーザーは EU データ境界内に留まる。EU 外は米国・EU・その他で処理。Advanced Data Residency と Multi-Geo にデータ所在地のコミットメント |
| 暗号化 | 保存時 AES-256/転送時 TLS 1.2 以上 | 記載を本記事の確認範囲では未確認(プライバシー ハブは保持と学習利用が主) | 保存中に暗号化(Microsoft Learn) |
| 注意したい記述差 | ページ上部の要約は保持期間の管理を Enterprise・Healthcare・Edu の3つとして列挙する一方、Business のFAQには「ワークスペース管理者は、ワークスペース内のデータの保持期間を設定できます」とある。自社の管理画面で実際の設定可否を確認するのが確実 | Starter の Gemini アプリは「基本的なアクセス」と表記され、使用量の具体的上限は料金ページでは未確認 | サブプロセッサとして Anthropic が提供するモデルは現在 EU データ境界から除外される旨の記載がある |
「学習に使われない」と「保存されない」は別の話です。3社とも会話は保持され、期間は管理者設定です。社内で説明すべきは「学習利用はしない/ただし会話は保持され、保持期間は自社の管理者が決める」の2点セットになります。
使用量の上限は横並びにできない
3社は上限の公開の仕方そのものが違うため、この軸は横並びにできません。
- ChatGPT: 料金ページにコンテキストウィンドウ上限を数値で掲載(GPT Instant は Business 54K・Enterprise 128K、推論モデルは両プラン256K)。「Enterprise と Business では、より多く利用するためのクレジットを追加購入できます」の注記あり。さらにシート側にも枠の差があり、プレミアムシートは「標準シートの5倍の利用枠(5時間ごとの利用上限なし)」と書かれています
- Gemini(Workspace): 料金ページ側は「基本的なアクセス」「より広いアクセス」といった定性表記ですが、管理者ヘルプ側には機能別の使用量上限が回数で掲載されています(例: Google Vids での動画生成が Business Starter で1か月あたり20本、Standard / Plus で50本、Enterprise Standard / Plus で200本)。さらに上限を引き上げる「AI Expanded Access」が用意されており、こちらは公式ヘルプに価格の掲載がありません
- Microsoft 365 Copilot: プラン別の使用量上限は、本記事の確認範囲では数値を確認できませんでした(未確認)
つまり「上限」として公開されている数字が、片方はコンテキスト長、もう片方は機能ごとの実行回数です。単位が違うものを比較して優劣は判定できないため、本記事はこの軸を判断材料から外し、上限が要件になる場合は各社の管理者向けドキュメントで自社の対象プランを直接確認することをおすすめします。
用途別の向き不向き(分岐は3つ)
3社に共通する機能(文章作成・要約・調べもの・資料の下書き)で差はつきにくくなっています。判断が分かれるのは次の3点です。
① 全社の基盤がどちらか決まっているか
- Microsoft 365 を全社利用していて、Word・Excel・Outlook・Teams の中で使いたい → Microsoft 365 Copilot Business。既存の権限・保持・監査の設計に相乗りでき、追加は年払い¥3,148(税別)から。席数が300を超える見込みなら大企業向けの構成で試算する
- Google Workspace を全社利用していて、Gmail・ドキュメント・Meet の中で使いたい → Gemini(Workspace のプラン内)。Standard 以上なら主要アプリの Gemini が含まれ、追加ライセンスの購入が不要な構成になりうる
- 基盤が混在、または基盤とは独立にAIを配りたい → ChatGPT Business。2名から単独契約でき、Google Workspace・Slack・GitHub・Microsoft 365 などとの連携がプランカードに記載されている
② 誰が管理するか
情シス専任がいない会社では、管理画面が増えることが運用の負担になります。基盤側(Gemini・Copilot)は管理画面が1つで済み、ChatGPT Business は専用ワークスペースの管理を新設する形です。逆に「AIの利用状況と予算だけを独立して管理したい」なら、後者の分離が利点になります。
③ どこまでの統制を求められるか
SCIM による自動プロビジョニング、ロールベースのアクセス制御、監査ログのAPI連携、データ所在地の指定——このあたりが要件に入るなら、3社とも上位プランの領域です。ChatGPT Enterprise と Google のエンタープライズは価格が公開されておらず営業窓口経由、Microsoft の大企業向けだけは年払い¥4,497が公式ページに表示されています(条件を満たす Microsoft 365 プランのライセンスが別途必要)。
稟議の前にやる3つの確認
- 現契約のプラン表を開く: Microsoft 365 か Google Workspace を契約済みなら、AI機能が既に含まれていないか、差分いくらで足せるかを先に確認します。ここを飛ばすと二重払いの構成になります
- 金額の証跡を当日付きで取る: 日本語表示の公式料金ページを開き、金額・プラン名・年契約か月契約かが一緒に写る形で保存します。Microsoft の割引価格を使うなら、キャンペーン期間(2026年12月31日まで)と「初年度のみ」の注記も同じ画面に入れておくと、2年目の再稟議で揉めません。キャンペーンの終了日は延長・短縮されるため、見に行った日の表示をそのまま残してください
- 保持期間の初期値を管理画面で確認する: 学習利用の記述は公式ページで足りますが、保持期間は自社のワークスペース/テナントの設定次第です。導入前に「初期値は何日で、誰が変更できるか」を確認し、社内ルールに書き込みます
まとめ
- 3社は契約の形が違う。ChatGPT Business は単独契約(前提ライセンス不要・2〜200名)、Gemini は Workspace プランに内包、Copilot Business は対象の Microsoft 365 プランへのアドオン(最大300ユーザー)。1人あたり月額をそのまま並べても比較にならない
- 年契約ベースの円建て表示値は ChatGPT Business 標準シート¥3,050から/Google Workspace ¥800〜¥2,500(税別)/Copilot Business ¥3,148(税別・基盤ライセンス費は別枠)(Workspace の税表記は2026年9月21日確認、他は2026年9月20日確認)
- 月契約の単価は3社で出方が揃わない。ChatGPT は円建て表示が年額課金側のみ、Google Workspace は月単位プランの単価表示が料金ページから消え、Microsoft だけが月払いの円建てを出している
- 税の表記は3社で状態が違う。Google Workspace は「(税別)」と明記(2026年9月21日確認)、Microsoft は「価格には消費税は含まれていません」と明記、ChatGPT Business は料金ページで記載を確認できていない。ChatGPT Enterprise と Workspace エンタープライズは要問合せ。使用量の上限は公開状況が揃わないため優劣を判定しない
- 管理機能の実質的な差は「基盤の管理画面がそのままAIの管理画面になるか(Gemini・Copilot)/AI専用のワークスペースを別に持つか(ChatGPT)」
- データは3社とも「既定では学習に使わない」と明記がある一方、会話は保持され保持期間は管理者設定。社内説明はこの2点セットで行う
参考(一次ソース・2026年9月20日確認): OpenAI ビジネス向け料金 / ChatGPT 料金 / OpenAI エンタープライズプライバシー / Google Workspace 料金プラン / Google Workspace の生成 AI に関するプライバシー ハブ / Microsoft 365 Copilot プランと価格 / Microsoft 365 Copilot Business / 大企業向け Microsoft 365 Copilot / Microsoft Copilot のデータ、プライバシー、セキュリティ
検証履歴
- 2026-09-21: Google Workspace の料金ページを静的取得で再確認し、税の扱いを訂正しました。前版まで「税込・税別の明記があるのはMicrosoftのみ」と書いていましたが、各プランの「価格の詳細」内に「価格はユーザー 1 人あたりの月額料金です(税別)」の記載があり(取得HTML内に同じ文字列が6箇所)、Google Workspace の表示額は税別です。前版の取得時に記載があったかは、当時の取得本文が残っておらず確認できません。この記載はブラウザ描画のテキスト抽出ではポップアップ内のため出ず、静的取得で確認しています。現在の3者の状態は、Google Workspace は「(税別)」と明記、Microsoft は「価格には消費税は含まれていません」と明記、ChatGPT Business は料金ページで記載を確認できず(2026年9月20日確認)です。年間プランの ¥800/¥1,600/¥2,500、月単位プランの単価が料金ページにないこと、Starter・Standard・Plus の最大300ユーザーの注記は変更なし。割引表示は同じ日の取得でもプランごとの率が入れ替わる(20%・30%・50%)ため、本記事の基準値は標準価格のまま据え置きました。ChatGPT と Microsoft の数値は2026年9月20日の確認値のままで、今回は取り直していません
- 2026-09-20: ChatGPT Business / Gemini(Google Workspace)/ Microsoft 365 Copilot の全数値を再取得。年契約の金額は3社とも据え置き(ChatGPT ¥3,050/Workspace ¥800・¥1,600・¥2,500/Copilot Business ¥3,148・セット ¥3,523/¥4,797/大企業向け ¥4,497)。変わったのは課金の数え方と月契約の出し方で、①ChatGPT Business が標準シート(¥3,050から)とプレミアムシート(¥15,250から)の2シート制になり、対象が「従業員数2~200名のチーム向け」と明示、円建ての月額課金の表示は無くなり $25/$125 の併記のみ、②Google Workspace の料金ページから月単位プランの1人あたり単価(前版の¥950・¥1,900・¥3,000)が消え、FAQが営業窓口とヘルプセンターへの案内に変わった、③Microsoft の前提ライセンス注記が「Microsoft 365 Copilot を購入するには、対象となる Microsoft 365 プランのライセンスが別途必要です。最大 300 ユーザーまで。」に変わり席数上限が明示、④大企業向けの¥4,722が「または毎月 ¥4,722 のお支払い(年間契約)」=年間契約のまま毎月払う場合の額と判明、⑤Microsoft Learn の引用が「Microsoft 365 Copilot」から「Microsoft Copilot」表記に変わった。割引期間は日本語版・英語版とも「2026 年 7 月 1 日から 2026 年 12 月 31 日まで」で一致。保持期間(90日から無期限/最大36か月/セッション終了後に保持されない/30日以内)と学習利用の記述、コンテキストウィンドウ上限(54K・128K・256K)は変更なし
- 2026-09-19: Microsoft の割引キャンペーンの終了日が「2026 年 9 月 30 日まで」から「2026 年 12 月 31 日まで」へ延長されていたため、該当の引用のみ差し替え
- 2026-08-19: 3社の公式料金・プライバシーページを再確認し、比較条件に変更がないことを確認
よくある質問