先に結論です。Dify の料金は2階建てです。

同じ幅の縦棒が3本並び、左から順に高くなっていき、右端の棒だけオレンジで、その上に上向きの矢印が置かれた図

Dify のプラン料金(月$59から)に加えて、接続する AI モデルの API 従量料金が別にかかります。プラン料金だけで見積もると足りません。

もう1つ、比較のときに間違えやすい点があります。Dify の表示価格は税抜です。

表示価格は税抜です。適用される税金はチェックアウト時に別途加算される場合があります。

Claude の料金ページも、静的に取得した本文では「表示価格には該当する税金は含まれていません」で税抜です。 ただしブラウザでは税込で表示されることがあります(2026-09-30、当メディアの環境。金額の下に「Prices include 10% JCT」と出て、税抜額の1.1倍)。税抜どうしで並べれば、そのまま比較できます(Claudeの料金)。

Dify とは何か(何に払うのか)

AIアプリをノーコードで作るためのプラットフォームです。チャットボット、RAG(社内文書を検索して答える仕組み)、ワークフローを、画面上で組み立てられます。

重要なのは、Dify 自身は AI モデルを持っていないことです。 OpenAI や Anthropic などのモデルを接続して使います。

Dify が提供するもの 自分で用意するもの
AIモデル 持たない API契約(OpenAI・Anthropic 等)
アプリの組み立て 画面上で作れる —
ナレッジ(RAG) 文書の取り込みと検索 文書そのもの
実行環境 クラウド版なら不要 自社設置ならサーバー

この構造が料金に直結します。 Dify に払うのは「作る場所と動かす仕組み」の代金で、考える部分の代金は別で払います。

Dify でできること(3つの型)

料金に見合うかは、何を作れるかで決まります。実際に作られるものは3つの型に収まります。

型 何をするか 向く用途
チャットボット 質問に答える 社内問い合わせ・カスタマーサポート
RAG(ナレッジ検索) 自社文書を検索して、その内容で答える 規程・マニュアル・議事録の参照
ワークフロー 決まった手順を自動で流す 分類・要約・転記・定型処理

2つ目が Dify を選ぶ主な理由です。 「社内の文書を読ませて答えさせる」を、コードを書かずに組めます。

料金に効くのは「型」ではなく「回数」

作るもの プラン料金への影響 モデル料金への影響
アプリを増やす 上限まで無料(Professional 50個) 増えない
ナレッジ文書を増やす 上限あり(Professional 500件・5GB) 検索で渡す量が増えると上がる
利用回数が増える メッセージクレジットを消費 そのまま増える
メンバーを増やす 上限あり(Professional 3名) 増えない

アプリを何個作っても、使われなければ費用は増えません。 逆に1つのアプリでも毎日大量に使われると両方増えます。 見積もるべきは数ではなく回数です。

始め方(クラウド版なら数分)

クラウド版は環境構築が要りません。

  1. 公式サイトでアカウントを作る(サンドボックスは無料)
  2. AIモデルのAPIキーを登録する — ここが必須。Dify はモデルを持たないので、これがないと動きません
  3. アプリの型を選ぶ(チャットボット / RAG / ワークフロー)
  4. RAGならナレッジに文書をアップロードする
  5. 画面で動作を確認して、社内へ公開する

2番で止まる人が多いです。 OpenAI や Anthropic の API キーを先に取得しておいてください。この API 契約が、前述の「2階建ての2階部分」になります。

自社設置の場合は、サーバーの要件確認から始まります(セルフホスト要件)。

提供形態は4つある

縦長のネイビーのカードから細いオレンジの線が4本扇状に伸び、それぞれの先に小さなネイビーの正方形が縦に並んだ図

料金を見る前に、どの形態の話かを固定してください。 混ざると比較になりません。

形態 料金 向く場面
クラウド版 サンドボックス 無料 まず試す
クラウド版 有料(Professional / Team) 月$59 / $159 運用に載せる
クラウド版 エンタープライズ カスタム SSO・監査・SLAが要る
自社設置(Community) 利用料0円 サーバーを自前で持てる

「Dify は無料」と「Dify は年$590」はどちらも正しく、形態が違うだけです。

クラウド版の料金(2026-09-06 取得)

3つの長方形が左端を揃えて縦に積まれ、下から上へ幅が狭くなり、一番上の狭いものだけオレンジで塗られた図

料金はワークスペース単位です。ユーザー単位ではありません。

プラン 月払い 年払い 年払いの割引
サンドボックス 無料 — —
プロフェッショナル $59 /月 $590 /年 17%お得(月あたり約$49)
チーム $159 /月 $1,590 /年 17%お得(月あたり約$132.5)
エンタープライズ カスタム カスタム 営業へ問い合わせ

年払いは2か月ぶんが浮く計算です。 ただし前払いなので、運用に載ると決まってからにしてください。

自社設置は別枠です。

形態 料金
Community 利用料0円(オープンソースライセンスに準拠・シングルワークスペース)
セルフホスト エンタープライズ カスタム(商用ライセンス認可・SSO・SLA など)

プラン別の上限(全項目)

上位記事は金額までで止まっていることが多いので、画面から全項目を書き出しました。 ここが実際に効きます。

項目 サンドボックス プロフェッショナル チーム
メッセージクレジット 200 5,000 /月 10,000 /月
チームワークスペース 1つ 1つ 1つ
チームメンバー 1名 3名 50名
アプリ 5個 50個 200個
ナレッジドキュメント 50 500 1,000
ナレッジデータストレージ 50MB 5GB 20GB
ナレッジリクエスト制限 10 /分 100 /分 1,000 /分
ドキュメント処理 標準 優先 最高優先
トリガーイベント 3,000 20,000 /月 無制限
トリガー数 / Workflow 最大2個 無制限 無制限
Workflow実行 標準 高速 優先
アノテーション上限 10 2,000 5,000
ログ履歴 30日間 無制限 無制限
Dify API レート制限 5,000回 /月 なし なし

プランを分ける実質はメンバー数とメッセージクレジットです。

  • 1人で作るなら Professional で足ります(メンバー3名)
  • チームで共同編集するなら Team(50名)。メンバー数だけで上げる理由になります
  • ログ履歴30日間はサンドボックス限定の制約です。本番運用では致命的になり得ます

無料でどこまでできるか

左から伸びるネイビーの太い帯が中央のオレンジの壁に達し、壁の上半分が開いていて大部分が右へ抜け、下半分は塞がっている図

試すだけならサンドボックスで十分です。 アプリ5個・ナレッジ50件まで作れるので、「自社の文書で RAG が機能するか」の検証はできます。

サンドボックスで詰まるところ

制約 いつ効いてくるか
200メッセージクレジット 検証中にすぐ尽きる。 月ごとの補充ではない
メンバー1名 他の人に触ってもらえない
ログ履歴30日間 過去の挙動を追えない
APIレート制限 5,000回/月 外部システムから叩く検証ができない

1つ目が最初の壁です。 200クレジットは、少し試すと消えます。「使えるかどうか」を判断する前に尽きたら、そこで課金の判断が必要になります。

Community(自社設置)という選択肢

中央の縦線を挟んで左にオレンジの横棒が長さを変えて3本、右にネイビーの極端に短い横棒が3本並んだ対比図

利用料0円で、クレジット制限もありません。 ただし無料ではありません。

クラウド版 自社設置(Community)
月$59から 利用料0円
サーバー不要 サーバー費が必要
アップデートは自動 自分で更新する
障害対応はDify側 自分で復旧する
すぐ始められる 構築の工数がかかる

判断は「サーバーを常時面倒みられる人が社内にいるか」の1点です。 いないなら、月$59はその工数の代わりです。

自社設置に必要な環境条件はDifyのセルフホスト要件にまとめています。

本当にかかる金額(2階建ての試算)

横長の長方形が上下に隙間なく積まれ、下段はネイビーで幅が広く、上段はオレンジで高さが2倍あり、その上に上向きの矢印が置かれた図

ここが上位記事といちばん違う節です。 プラン料金だけを見ると足りません。

実際の月額 = Difyのプラン料金 + 接続するAIモデルのAPI従量料金

円で予算を組む場合

為替は日々動くので固定額は書けません。3水準を並べたので、自分のカードのレートに近い列を見てください。

プラン ドル 145円 150円 155円
プロフェッショナル 月払い $59 8,555円 8,850円 9,145円
プロフェッショナル 年払い $590 85,550円 88,500円 91,450円
チーム 月払い $159 23,055円 23,850円 24,645円
チーム 年払い $1,590 230,550円 238,500円 246,450円

計算式はこれだけです。

ドル額 × 為替レート × (1 + 海外取引手数料の料率) + 消費税 + AIモデルのAPI料金

Dify は税抜表示なので、消費税を足す必要があります。 「適用される税金はチェックアウト時に別途加算される場合があります」と公式に書かれているため、実際の請求額は上の表より増えます。

AIモデルの料金をどう見積もるか

当メディアは Dify で API 料金を実測していません。 だから金額は出せません(未計測)。出せるのは考え方だけです。

決めること なぜ必要か
どのモデルを使うか 単価が桁で違う。軽いモデルで足りる処理は分ける
1回の処理で何往復するか 往復が増えるほど費用が増える
月に何回動かすか 上の2つと掛け算になる
RAGで毎回どれだけ文書を渡すか 渡す量がそのまま費用になる

4つ目が見落とされがちです。 RAG は「関連文書を毎回モデルに渡す」仕組みなので、渡す文書が多いほど1回あたりの料金が上がります。 アプリを作る前に、渡す量の上限を決めてください。

モデル別の単価の考え方はClaude API の料金にまとめています。

どのプランを選ぶか

左から伸びる太いネイビーの帯が中央のオレンジの印で3方向に分かれ、行き先の矩形が小・中・大と変わる図

状況 選ぶもの 理由
自社文書でRAGが機能するか試したい サンドボックス 200クレジットで検証はできる
1人で作って社内公開する プロフェッショナル 月払い メンバー3名・ログ履歴無制限
複数人で共同編集する チーム メンバー50名。ここだけで上げる理由になる
外部システムから叩く Professional 以上 サンドボックスはAPI 5,000回/月の制限
サーバーを自前で持てる Community 利用料0円。運用工数と引き換え
SSO・監査ログ・SLAが要る エンタープライズ 営業へ問い合わせ

年払いは運用に載ってから。 前払いなので、検証段階では月払いのままにしてください。

商用利用で確認すること

左から伸びるネイビーの太い帯が等間隔に並ぶオレンジの縦の壁を4枚通過し、通るたびに細くなっていく図

料金より先に社内で止まりやすいのがここです。

確認すること 見るところ
Community版のライセンス オープンソースライセンスに準拠と明記。条件は原文を確認する
商用ライセンス認可 セルフホストのエンタープライズ専用として挙げられている
SSO エンタープライズ専用
複数ワークスペース エンタープライズ専用(有料クラウド版もワークスペースは1つ)
監査・SLA エンタープライズ(Difyパートナーによる交渉型SLA)

「ワークスペース1つ」は見落としやすい制約です。 クラウド版は Professional も Team も1ワークスペースなので、部署ごとに分けたい場合は上位形態が必要になります。

ライセンスの解釈は用途によって変わります。商用で自社設置する場合は、契約前に原文と自社の使い方を突き合わせてください。 この記事は料金ページの記載を扱っており、ライセンス条項そのものの解釈は対象外です。

他ツールとの比較(課金単位の違い)

金額だけ並べると判断を誤ります。課金の単位が違うためです。

課金の単位 AIモデル代
Dify ワークスペース単位(人数ではない) 別途かかる
Claude(サブスク) ユーザー単位(席数) 込み
API 直叩き トークン単位 それ自体

Dify は人数が増えても金額が変わりません(プラン内のメンバー上限まで)。逆に Claude は席数で増えます。人数が多いほど Dify が有利になり、少人数なら差は小さくなります。

ただし Dify はモデル代が別なので、使用量が多いと逆転します。比べるなら「人数」と「月間の処理回数」の両方で試算してください。

メリットとデメリット

料金の判断材料として、何が得られて何が残るかを整理します。

メリット

よく言われること 補足
コードを書かずにAIアプリが作れる 画面で組める。 ここが主な価値
人数が増えても料金が変わらない ワークスペース単位の課金(上限まで)
モデルを選べる Dify がモデルを持たない裏返し。単価の安いモデルへ寄せられる
自社設置なら利用料0円 Community 版。サーバー費と工数は別

3つ目は費用管理の面で効きます。 軽い処理を安いモデルに寄せられるので、同じ処理量でも設計しだいで費用が変わります。

デメリット

よく言われること 補足
料金が二重にかかる プラン料金 + モデルのAPI料金。 見積もりで最も外すところ
表示が税抜 他社と比べるときに条件がずれる
ワークスペースが1つ 有料クラウド版でも1つ。部署ごとに分けられない
自社設置は運用がかかる 更新も障害対応も自分でやる
費用の上振れが読みにくい 使われるほどモデル代が増える。上限を自分で設ける必要がある

5つ目が実務でいちばん怖い部分です。 サブスクと違い、モデル代には上限が付いていません。 社内公開する前に、API 側で使用量の上限を設定してください。

稟議に出すときに書くこと

項目 書くこと
月額 円建て・税込・モデル代込みの総額
内訳 Difyのプラン料金とモデル代を分けて書く(性質が違う)
上振れの上限 API側の上限設定値。 ここが無いと稟議は通らない
契約単位 月払いか年払いか。年払いは前払い
形態 クラウドか自社設置か。自社設置ならサーバー費と担当者も書く

3行目を書かずに出すと、変動費を固定費として説明することになります。 上限を先に決めてください。

注意点

注意 内容
表示は税抜 チェックアウト時に税金が加算される場合がある(Claude は静的に取得した本文では税抜。ブラウザでは税込で出ることがある)
モデル代が別 プラン料金だけでは足りない
ワークスペースは1つ 有料クラウド版でも1つ。分けるならエンタープライズ
サンドボックスのクレジット 200は月ごとの補充ではない
ログ履歴30日 サンドボックス限定の制約。本番では効く
価格は変わる 取得日を必ず確認する

まとめ

  • 料金は2階建て。 Dify のプラン料金 + 接続する AI モデルの API 従量料金
  • 2026-09-06 時点でプロフェッショナル月$59・年$590、チーム月$159・年$1,590(ワークスペース単位・年払い17%お得)
  • 表示価格は税抜。 Claude は静的に取得した本文では税抜(ブラウザでは税込で出ることがある)。税抜どうしで並べれば比較できる
  • 無料で試せる。 ただしサンドボックスは200クレジット・メンバー1名・ログ30日
  • 自社設置のCommunityは利用料0円。 代わりにサーバー費と運用工数がかかる
  • プランの分かれ目はメンバー数とメッセージクレジット

訂正履歴

  • 2026-09-30: 「Claude の料金ページも税抜表示で、条件は揃っている」と無条件に書いていた箇所(冒頭の1文・注意点の表・まとめ)を訂正。Claude は静的に取得した本文では税抜ですが、当メディアの環境でブラウザ表示すると「Prices include 10% JCT」つきの税込(1.1倍)で出ることがあるため、その旨を追記しました
  • 2026-09-28: 公式料金ページ(日本語・英語の両方)を再取得し、上限は全件変更なしを確認しました。サンドボックスは200メッセージクレジット・チームメンバー1名・アプリ5個・ナレッジドキュメント50・ナレッジデータストレージ50MB・ログ履歴30日間・APIレート制限5,000回/月で、いずれも原文と一致しています。金額・上限の訂正はありません。 当日の表には本記事が扱っていない枠が増えていました(サンドボックスで「10 ナレッジリクエスト/分」「3,000 トリガーイベント」「トリガー最大2個/Workflow」「10 アノテーション上限」、Professionalで「5,000 メッセージクレジット/月」「20,000 トリガーイベント/月」、Teamで「アプリ200個」「1,000 ナレッジドキュメント」「20GB」)。ワークフローの自動起動回数(トリガーイベント)という枠が新しく前面に出ていますが、本記事の判断(クラウドか自社設置か)には影響しないため一覧には入れていません
  • 2026-09-06: 全面改稿。月払い価格($59 / $159)が旧版に無かったので追加。プラン別の上限を全項目そろえた一覧、無料で詰まるところ、2階建ての試算、商用利用の確認項目、他ツールとの課金単位の違いを追加。表示価格が税抜であることを明記
  • 2026-08-25: 円換算表を更新

形態の選定(クラウドか自社設置か)と、そのあとの運用設計まで含めて相談したい場合は、当メディアの運用をそのまま持ち込めます。

よくある質問

Dify は無料で使えますか。
使えます。クラウド版のサンドボックスが無料で、200メッセージクレジット・アプリ5個・ナレッジドキュメント50件まで試せます。自社サーバーに設置する Community 版はオープンソースで利用料0円ですが、サーバー費と運用工数が別途かかります。
表示価格に消費税は含まれますか。
含まれません。公式ページに「表示価格は税抜です。適用される税金はチェックアウト時に別途加算される場合があります」と明記されています。
プラン料金のほかに費用はかかりますか。
かかります。Dify はAIモデルを持たないため、接続する OpenAI や Anthropic 等の API 従量料金が別に発生します。プラン料金だけで見積もると足りません。
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