| 料金 |
|
|---|---|
| 公式サイト | https://aidia.pengi-n.co.jp/tools/ |
| メリット | Zapier: 連携できるSaaSの数が9,000以上と公式ページに記載があり、社内で使っているサービスが対応済みである可能性が高い。無料枠(月100タスク)で実務検証まで進められる n8n: 課金がワークフローの実行回数単位で、1回の処理に何ステップ挟んでも1回としか数えない。公式ページに「An execution is a single run of your entire workflow」と明記があり、全プランでユーザー数・ワークフロー数が無制限、自社設置のCommunity Editionは無料 Dify: AIアプリ(チャットボット・RAG・エージェント)を作ることに特化しており、AIの応答回数で課金される。オープンソースのCommunity Editionを自社設置すれば利用料は無料 |
| デメリット | Zapier: 本体の「タスク」とAgentsの「アクティビティ」で使用量の単位が2系統に分かれ、両方使うと管理すべき従量が2つになる。無料プランは2ステップZapのみ。さらに公式ページに「AI model tier, code runtime, and connector type each affect how many tasks an action uses」とあり、1アクションが消費するタスク数が一定ではない n8n: 料金がユーロ建てで為替の影響を受ける。Pro(月50ユーロ)からBusiness(月667ユーロ)への価格差が大きく、SSOやGit版数管理が必要になった時点で費用が跳ね上がる Dify: 課金がワークスペース単位で、最小の有料プランでも年払い590ドル。表示価格に税は含まれないと公式ページに注記がある。SaaS間の単純な転記・通知を自動化する用途には設計が向いていない |
結論: 「どれが安いか」の前に「何を1回と数えるか」
Zapier・n8n・Difyは、いずれも業務を自動化するツールです。ただし課金単位が3つとも違います。同じ業務を組んでも、この違いだけで請求額が変わります。
- Zapier — タスク(Zapが処理を実行した回数)で数える
- n8n — ワークフローの実行回数で数える(1回の実行に何ステップ挟んでも1回)
- Dify — メッセージクレジット(AIアプリの応答回数)で数える
公表されている最小有料構成は、年払いでZapier Professional 月19.99ドル・n8n Starter 月20ユーロ・Dify Professional 年590ドルです。ただしこの3つは数えている単位(タスク/ワークフロー実行/メッセージクレジット)も課金の対象(アカウント/アカウント/ワークスペース)も表示通貨も揃っていないため、金額だけを横に並べて優劣は判定できません。同じ業務を組んでも、どのツールの請求額が小さく収まるかは業務の形によって入れ替わります。本記事では優劣ではなく、どの条件でどれが噛み合うかを整理します。料金はすべて2026年9月21日に各社公式サイトで再取得した値で、金額は8月15日の初回確認から据え置きでした。
AI自動化ツール3種類の課金単位の比較図
同じ自動化でも請求が変わる — 「何を1回と数えるか」の違い
Zapier・n8n・Dify の各公式料金ページで2026年9月21日に再取得
金額を横に比べても意味がない — 単位が違う。自社の自動化が「単純×多回数」か「複雑×少回数」かで有利が入れ替わる
| Zapier | n8n | Dify |
|---|---|---|
| 数える単位 | 数える単位 | 数える単位 |
| タスク | ワークフロー実行 | メッセージクレジット |
| アクションを実行した回数 | 最初から最後まで走った回数 | AIが応答した回数 |
| 3ステップ = 3消費 | 3ステップでも 1消費 | 応答ごとに消費 |
| 最小の有料構成 | 最小の有料構成 | 最小の有料構成 |
| Professional 年払い 月$19.99〜 | Starter 年払い 月€20 | Professional 年払い $590/年 |
| 無料枠: 月100タスク | 無料枠: 自社設置版が無料 | 無料枠: サンドボックス200 |
課金単位の違い(2026年9月21日 各公式サイト再取得)
| 項目 | Zapier | n8n | Dify |
|---|---|---|---|
| 何を1回と数えるか | タスク (アクションの実行) |
ワークフロー実行 (ステップ数無制限) |
メッセージクレジット (AIの応答) |
| 課金の対象 | アカウント | アカウント | ワークスペース |
| 無料枠 | 月100タスク (2ステップZapのみ) |
クラウド版は 無料プランの記載なし |
サンドボックス (200クレジット) |
| 最小有料プラン (年払い) |
Professional 月$19.99〜 (タスク階層を選ぶ) |
Starter 月€20 (月2,500実行) |
Professional $590/年 (月5,000クレジット) |
| 次の段階 (年払い) |
Team 月$69〜 (25ユーザー) |
Pro 月€50 (月10,000実行) |
Team $1,590/年 (月10,000クレジット) |
| 年払いの割引表示 | 33%オフ | 17%オフ | 17%オフ |
| 自社設置の無料版 | なし | Community Edition | Community Edition |
| 表示通貨 | 既定は米ドル (JPY含む19通貨を 切替可能) |
ユーロ | 米ドル |
| AI機能の課金 | Agentsは別枠 (無料400回/月)。 AIステップ・コード・ MCP・SDKは タスク枠を共有 |
AIクレジットが プランに同梱 (Starter 月2,300) |
本体がAI応答課金 |
表の読み方: 金額の列を横に比べても意味がありません。単位が違うためです。「月2,500実行」と「月5,000クレジット」は、それぞれ別のものを数えた数字です。Zapierの料金ページはタスクの階層(100・750・1.5K・2K・5K…2M・カスタム)を選ぶ方式で、ProfessionalとTeamの金額は「Starting from」と表示されます。階層ごとの金額は当日の取得では静的に読めなかったため、必要な階層を選んだうえで公式ページの表示を確認してください。
同じ業務でどう変わるか(考え方の整理)
具体例で考えます。「問い合わせフォームに回答が入ったら、内容を判定して、表計算に転記し、担当者にチャット通知する」という自動化を、月300件処理するとします。
- Zapierの数え方では、Zapが実行したアクションの回数に応じて本体の「タスク」を消費します。公式FAQに「Each successful action in a Zap counts as a separate task」とあり、ステップを増やすほど1件あたりの消費が増える構造です。ただし同じページに「AI model tier, code runtime, and connector type each affect how many tasks an action uses」とも書かれており、1アクション=1タスクで固定ではありません。
- n8nの数え方では、このワークフローが最初から最後まで走った回数を数えます。判定・転記・通知の3段でも5段でも、消費は月300実行です。
- Difyはそもそも設計思想が違い、この種のSaaS間転記を主目的とはしていません。Difyが噛み合うのは「問い合わせ内容にAIが回答を返す」ように、AIの応答そのものが成果物である場合です。
ここから導けるのは、ステップ数が多いほどn8nの実行単位課金が効き、処理が単純で連携先の広さが効く業務ではZapierの利便性が勝ちやすいという傾向です。ただしこれは傾向であって、実際の請求額は各プランの上限と自社の実行回数で決まります。導入前に1ヶ月の実行回数を見積もってください。
用途別の向き不向き
優劣ではなく、条件で選び分ける形に落とします。
Zapierが噛み合う条件
- 社内で使っているSaaSが多く、連携先の対応状況を最優先したい(公式ページに連携アプリ9,000以上の記載)
- 1回の処理が単純(2〜3ステップ)で、まず無料枠の月100タスクで試したい
- 技術担当がおらず、画面上の操作だけで自動化を組み上げたい
一方で、本体の「タスク」とAgentsの「アクティビティ」という2系統の従量を管理する必要があり、無料プランは2ステップZapに限られます。AIステップ・コード・MCP・SDKについては、公式ページに「Tasks are shared across your account」「no separate task budgets by product」と書かれており、本体のタスク枠を共有します。MCPは「One MCP tool call uses two tasks」と明記されているため、AI経由の操作を増やすとタスクの減りが速くなります。
n8nが噛み合う条件
- 1本のワークフローに判定・分岐・加工を何段も挟む、作り込んだ自動化を組みたい
- 使う人数が多く、人数課金を避けたい(全プランでユーザー数・ワークフロー数が無制限)
- 社外に出せないデータを扱い、自社サーバーで処理を完結させたい(Community Editionは無料)
一方で、料金はユーロ建てで為替の影響を受け、SSOやGit版数管理が必要になるとBusiness(年払い月667ユーロ)まで上がります。セルフホストを選ぶ場合は構築・更新・障害対応を自社で持つ必要があります。
Difyが噛み合う条件
- 社内向けの問い合わせ対応チャットボットや、社内文書を参照して回答するRAGを作りたい
- AIの応答そのものが成果物で、応答回数で費用を見積もりたい
- オープンソース版を自社設置して、データを社内に閉じたまま検証したい
一方で、課金がワークスペース単位で最小の有料プランでも年払い590ドルからとなり、SaaS間の単純な転記・通知を目的とする用途には設計が向いていません。料金ページには「Prices exclude applicable taxes, which may be added at checkout.」と注記があり、表示額に税は含まれません。
選ぶ順番
金額表を見比べるより、次の順で絞るほうが早く決まります。
- AIの応答が成果物かを判定する。そうならDifyの系統。違うなら次へ
- 1回の処理のステップ数を数える。多段(4ステップ以上)ならn8nの実行単位課金が効きやすい
- 連携したいSaaSの対応状況を確認する。対応の広さが決め手ならZapier
- どれも決め手に欠ける場合は、無料枠のあるZapier(月100タスク)かDifyサンドボックスで1ヶ月動かし、実行回数を実測してから有料プランを選ぶ
まとめ
3ツールの違いは機能の優劣ではなく、数える単位の設計にあります。Zapierはアクションの実行回数、n8nはワークフローの実行回数、Difyはメッセージクレジット。この違いを理解しないまま金額だけを比べると、導入後に想定と違う請求が来ます。
各ツールの詳細な料金と仕組みは、Zapier・n8n・Difyの個別ページで、それぞれ公式サイトの当日確認値をもとに整理しています。自動化ツールも含めて「会社全体でAIにいくらかかるか」は中小企業のAI導入費用の相場で横断整理しています。
参考(一次ソース・2026年9月21日再取得): Zapier: Plans & Pricing / n8n: Plans and Pricing / Dify: Pricing
検証履歴
- 2026-09-21: 3社の公式料金ページを再取得し、本記事の金額・上限・課金単位を全件照合しました。金額は変わっていません(Zapier Free $0・Professional 年払い月$19.99〜・Team 年払い月$69〜/n8n Starter 月€20・Pro 月€50・Business 月€667/Dify Sandbox 無料・Professional $590/年・Team $1,590/年)。上限も据え置きでした(Zapier 無料100タスク/月・2ステップZap、Agents無料400アクティビティ/月・Agents Pro 1,500/n8n 2.5K・10K・40K実行/Dify 200・5,000・10,000メッセージクレジット)。変わったのは表示のほうで、次の4点を反映しました。①Zapierの料金ページに「Tasks are shared across your account. Zap workflows, AI steps, code, MCP, and SDK all draw from the same task allocation, with no separate task budgets by product.」が加わり、AI機能が本体のタスク枠を共有すると明記された(MCPは1コール2タスク)。②同ページに「AI model tier, code runtime, and connector type each affect how many tasks an action uses.」とあり、1アクションあたりのタスク消費が一定ではないことが明示された。③Zapierの料金ページに通貨切替(JPYを含む19通貨)があり、年払いは「Pay yearly (Save 33%)」、月払いに切り替えるとProfessional $29.99・Team $103.50と表示される。④Difyの料金ページに「Prices exclude applicable taxes, which may be added at checkout.」の注記がある。あわせて、前版に書いていたZapierの「利用企業220万社以上」と「Professionalは月750タスクから」は当日の料金ページの原文では確認できなかったため、前者は削除し、後者は「タスク階層を選ぶ方式」という表示どおりの記述に改めました。n8nのAIクレジット(Starter 月2,300・Pro 最大13,700)と無料トライアルの上限(1,000実行)は、今回あらためて原文で確認して追記した値です
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